アクセルスペース、ガーナ・ケニア機関と衛星データ活用へ協力覚書締結!宇宙技術で社会課題の解決と新市場創出を目指す!

株式会社アクセルスペースは2025年10月29日、アフリカの2つの政府系機関と、衛星データを活用して社会課題の解決を目指す包括的な協力覚書(MOU)を締結したと発表しました。

今回の提携先は、ガーナ宇宙科学技術研究所(GSSTI)およびケニアに拠点を置く開発のための資源地図地域センター(RCMRD)であり、農業や環境保全、災害管理、都市計画などの分野で、地球観測データを用いた実践的なソリューションの開発・実装を進めていく計画です。

ガーナとケニアの政府系機関と連携、地球観測データで社会課題解決を推進

アクセルスペースは、アフリカの2つの政府系機関とそれぞれMOUを締結し、衛星による地球観測データを活用した社会課題の解決を進める協力体制を構築しました。

ガーナ宇宙科学技術研究所(GSSTI)はガーナ原子力委員会の下に設立され、宇宙科学技術の研究や商業化を通じて同国の社会経済発展に寄与してきた組織です。

一方、開発のための資源地図地域センター(RCMRD)はケニアに本部を置く政府間組織で、アフリカ各国の加盟国に対して持続可能な開発のための地理情報や関連技術を提供しています。

これら2機関との協定により、アクセルスペースは自社が保有する地球観測衛星「GRUS-1」などで得られるデータや分析ノウハウを提供し、各機関は現地の民間企業と連携してデータ活用の枠組みを構築します。

特に農業、環境・森林保全、災害管理、都市計画などの分野で、現地課題を踏まえた解決策の実装を目指します。

こうした取り組みにより、現地の社会的・経済的発展を支援するとともに、衛星データの利用を通じた新市場の創出を推進していく方針です。

「NIHONBASHI SPACE WEEK 2025」で署名式、外交と宇宙協力の象徴に

ガーナとの署名式は、東京・日本橋で開催された宇宙ビジネスイベント「NIHONBASHI SPACE WEEK 2025」のステージ上で行われました。

署名式には、ガーナ共和国駐日特命全権大使のGenevieve Edna Apaloo氏が証人として出席し、協力への期待を表明しました。アクセルスペース代表取締役の中村友哉氏は、大使とともに署名式に臨み、アフリカにおける衛星データ活用の新たな展開を強調しました。

アクセルスペースが運用する小型地球観測衛星「GRUS-1」により撮影されたガーナ共和国のダムやケニアの沿岸部の画像は、すでに現地の環境監視やインフラ整備における応用可能性が示されています。

これにより、災害対策や土地利用計画、農業の効率化など、地域社会の持続的発展に貢献することが期待されています。

今回の取り組みは、日本企業による宇宙技術の国際展開としても注目されており、外交関係と技術協力の両面で重要な意義を持つものとなりました。

クロスユー新興国ワーキンググループを通じたアフリカ連携の深化

今回の覚書締結の背景には、一般社団法人クロスユーが2024年に設立した「クロスユー新興国ワーキンググループ」の存在があります。このグループは、日本とアフリカ諸国との宇宙ビジネス共創を目的に設立され、アクセルスペースはその地球観測データ分科会のリーダーを務めています。

これまでの議論や連携活動を通じて、アフリカの現地機関との具体的な協力関係を模索してきた成果が、今回のMOU締結へと結実しました。

アクセルスペースは「Space within Your Reach〜宇宙を普通の場所に〜」を掲げ、2008年の創業以来、小型衛星の開発・運用を通じて宇宙の民主化を推進してきました。

同社は、衛星開発・運用事業「AxelLiner」および地球観測データ提供事業「AxelGlobe」を展開し、世界各地の産業や行政にソリューションを提供しています。

今後は、アフリカ諸国の課題解決に貢献することを通じて、衛星データ活用の新たな可能性を切り開くとともに、グローバルな宇宙産業の発展にも寄与していく見込みです。


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