ケニア最大手スーパーであるNaivasが最高業績達成!外資統治とDXが成長牽引!

ケニアの小売業界を牽引するNaivasスーパーマーケットが、2025年6月期決算で売上高1,144億5,000万シリング(前年比+21.6%)、純利益24億5,000万シリング(前年比+43.4%)という過去最高の業績を達成しました。

モーリシャスのIBLグループによる資本参加とガバナンス改革、加えてERP導入を中心とするデジタル変革が急成長を支えたとされています。

本記事では、事業構造、ガバナンス転換、資本構造を軸に、同社がいかにしてケニア小売市場で揺るぎない地位を築いたのかを詳しく紹介します。

最高業績の背景にある急成長の実態

Naivasスーパーマーケットは2025年6月期において、売上高1,144億5,000万シリング(前年比+21.6%)、純利益24億5,000万シリング(前年比+43.4%)という同社史上最高の業績を記録しました。

この急成長は、国内小売市場における強固なブランド力と、急速な店舗拡大による売上基盤の強化が大きな要因となっています。

親会社であるモーリシャスの多国籍企業IBLグループの統合レポートによれば、Naivasは同社の東アフリカ事業の中核であり、地域売上はグループ全体の約37%を占める重要な位置づけであるとされています。

IBLのリテール部門全体では売上高が646億モーリシャス・ルピー(+19%)、営業利益が20億ルピー(+79%)へと拡大しており、その成長を牽引する存在としてNaivasが明記されています。

こうした業績の裏には、消費者の日常的需要を的確に捉える商品戦略と、店舗網の拡充による市場浸透があり、特にケニア都市部や中規模都市での出店が成果を上げています。

これらの取り組みにより、2020年の売上540億シリングからわずか5年で2倍以上の規模拡大を果たすなど、継続的な成長を実現しています。

ERP導入と店舗拡大が導く効率化と競争力

Naivasは2025年時点で国内108店舗を展開し、1店舗あたり平均年商約10億シリングを生み出す大規模小売チェーンへと成長しています。

都市部のみならず、ナイバシャをはじめとした地方都市にも積極出店していることが市場拡大に寄与しています。

IBLレポートによると、この急成長を支える重要基盤としてERP(統合基幹業務システム)の導入が挙げられており、在庫管理、物流、購買、人事など多岐にわたる業務プロセスの統合管理が進んだとされています。

これにより、リアルタイムなデータ分析が可能となり、在庫最適化、コスト管理の精緻化、購買経験のパーソナライズ化など、運営効率が飛躍的に向上しています。

また、Naivasは「East Africa’s Choice 2024–2026」に選出されており、ケニアNo.1スーパーマーケットブランドとして高い評価を得ています。

国際大手が撤退する中で同社が勝ち残っている理由には、こうした運営効率化とデジタル化が直接寄与しているといえます。

さらに、オンライン注文と実店舗を融合させたOMO型戦略の構築や、モバイル決済の強化など、デジタル小売への取り組みが顧客基盤の拡大につながっています。

外資主導のガバナンス改革と財務強化の進展

2025年11月、創業家であるデイビッド・キマニ・ムクハ氏がCEOを退任し、アンドレアス・フォン・パレスケ氏が後任CEOに就任したことは、Naivasにとって大きな転換点となりました。

創業35年目にして初の外部CEO登用であり、経営の透明性向上と内部対立リスクの低減を目的とした重要なガバナンス改革として位置づけられています。

パレスケ氏はハーバード・ビジネス・スクールMBA、LSE経済学士を有し、ActisやLion Capitalで20年以上の小売・消費財投資に携わった国際的な経歴を持ちます。

2017年にNaivas戦略責任者に就任して以来、IBLによる株式取得交渉や成長戦略の策定に深く関与してきました。

資本面では、IBLグループが2023年までに株式51%を取得し、Mambo Retail Ltdを通じて経営支配権を確立しています。

さらに、親会社帰属資本がマイナス46億シリングからプラス307億シリングへと大幅に改善し、非支配株主持分も12.45億シリングから3.06億シリングへと75%減少するなど、財務面の再編が急速に進んでいます。

これにより、Naivasは外資主導型の安定した経営基盤を確立し、東アフリカ地域でのさらなる展開やデジタル小売の深化を進める体制が整ったといえます。

今後の展望:地域統合とデジタル小売の進化

NaivasはIBLグループの「Beyond Borders」戦略の中心企業として、以下の3領域を重点戦略に掲げています。

  1. 東アフリカ展開:タンザニア、ウガンダ、ルワンダなどEAC加盟国への進出を視野に拡大
  2. デジタル小売の深化:オンライン注文・モバイル決済・顧客データ活用によるOMO型戦略の確立
  3. サプライチェーン効率化:ERPデータ統合による在庫最適化・配送網改革・ベンダー関係強化

これにより、Naivasは“ローカル発・外資主導・デジタル志向”という新たな成長モデルを体現しており、ケニア小売市場全体の近代化を牽引する存在となっています。

本内容の詳細や日本企業との連携可能性に詳しく知りたい方は、以下も併せてご覧ください。


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ケニアに事務所及びコミュニティハウスを持ち、アフリカの主要国をカバーしています。アフリカでの事業展開についてお悩みの方はぜひお気軽にご連絡ください。

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