人口はたった17万人!アフリカの最貧国諸島、サントメ・プリンシペに進出する日本の宗教。

こんにちは。Kim Shionです。

こないだはサントメ・プリンシペに行ってきました。

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島の南部にある切り立った山(こんなに切り立った山を初めて見ました)

サントメ・プリンシペはサントメ島とプリンシペ島という二つの島でできた島国です。

アフリカではアンゴラやモザンビークと同じ、元ポルトガルの植民地。国名のサントメは「聖トーマス」、プリンシペは「プリンス/王子」の意味です。大航海時代にポルトガルの船乗りによってつけられた名前ですね。

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旧ポルトガル領なので街中にはきれいなポルトガル文化センターがありました。

アフリカの普通の国は旧宗主国の言語の他に現地の人が使うローカルな言葉がありますが、この国はもともと無人島だったところにポルトガルが黒人奴隷を連れてきた国のようでみんなポルトガル語かポルトガル語のクレオールを話します。

なので、雰囲気的にはカリブ海の国に近いかもしれません。

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町中の雰囲気もキューバのようです(キューバ行ったことないけど)。

ただ、アフリカの国という意識はあるようでこんな名前の通りもありました。

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エジプトの大統領ナセルの名前を冠した「ナセル大統領通り」

 

さて、サントメ・プリンシペは同じポルトガル語圏アフリカでも資源で湧くアンゴラやモザンビークとは違って、国家予算の9割を対外援助で賄うといういわゆる「最貧国」になります。ヨーロッパから遠いということもあって、もう一つのポルトガル語圏の島国、カーボヴェルデよりも観光客はさほど来ないようです。

サントメ・プリンシペの情報を日本語で書いた代表的なものにこの本があります。
観光コースでない西アフリカ 桃井和馬著 高文研 2004年発行

この本には「サントメ人は見知らぬ人に無愛想で、警戒心が強い人が多くて写真もなかなかとらせてくれない」と書かれてありましたが、僕の印象では決してそんなことありませんでした・・・(笑)

 

そのエピソードを書きます。

サントメ・プリンシペは国中にパンノキ(ポリネシア原産のパンのような味がするフルーツがなる果樹)が生えているのですが、このパンノキの実(パンの実)を食べたいとホテルのフロントに言ってみたときのことです。

―パンの実が食べたいんだけど、ホテルのレストランにはないですか?

「持ってきてくれたら調理場で料理してあげるんだけど、あいにく、オーブンが壊れててね・・・」

―そうですか・・・

「まあ、僕の家がここから近いから、僕はもう仕事が終わりだし、うちのオーブンで焼いて持ってきてあげるよ。何時にご飯を食べたいんだい?」

―ほんとですか?じゃあ20時に食べたいんですがいいですか?

「ああ、もちろんだよ。」

市場で買ったパンの実(約10円)を彼に渡して、20時までホテルの部屋で待っていたら、美味しそうに焼けたほくほくのパンの実を持ってきてくれました。

彼はお金を払えも何も言わずに、まったくの親切心でパンの実を焼いてきてくれたのです。

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パンの実を売る人たち

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まったくの親切心で焼いてくれたパンの実

 

西アフリカ生活が長い人に聞くとナイジェリアやガーナとかは経済発展の代償として、何をしても「金よこせ、金よこせ」と人の心が荒んできているそうですが、サントメ・プリンシペは国が貧しいぶん、人の心が優しいのかと思いました。

さて、本題です。

この記事のタイトルは「サントメ・プリンシペに進出する日本の宗教」ですね。

心が優しい最貧国、サントメ・プリンシペ。もちろんこの国に日本人は一人も住んでいませんが、こんなものを見つけました。

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わかりますでしょうか?

ポルトガル語で「Igreja Messianica Mundial」。日本語にすると「世界救世教」です。

世界救世教は岡田茂吉という人が昭和の初期に始めた日本の新宗教です。

浄霊というヒーリングの気功のようなものと化学肥料を使わない自然農法で有名な宗教で、今は日本以外にも海外にもとても広まっています。

日系移民を念頭に布教が始まったブラジルが最も海外信者が多いそうですが、そのブラジルから、同じポルトガル語圏のアンゴラに広まって、その後コンゴなどアフリカの近隣国にもすそ野を広げていっているとは聞いたことがありました。

しかし、人口17万人しかいないアフリカのちっちゃな島国のサントメ・プリンシペにまで世界救世教の教会があるとは思いもよりませんでした・・・

 

ふらっと入ってみたら話を聞かせてくれました(みんな日本人に親切です)。

中にいた一人はブラジルに行ったときに世界救世教を知ったらしく、ブラジルで日本語を少し学んだということで日本語を少し話してくれました。

―サントメにも世界救世教があるんですね?

「はい。アンゴラはたくさんありますが、サントメはまだまだですね」

―この国で有名なんですか?

「はい。もちろん有名ですよ。」

―この教会に日本人はいるんですか?

「いないです。みんなアフリカ人だけです」

―へえ・・・

 

彼は僕が日本人だというだけで、喜んでくれました。

彼の日本人である僕に対する好意のみなもとが「宗教」というのがちょっと不思議なところですが、理由はなんであれ、日本に好意を持ってもらえるのはうれしいです。

 

アフリカの、ちっちゃな島国の、世界最貧国の、日本人が一人もいないまさしく「辺境」に宗教を通じて日本とつながりがある人がいるというのは なんだかとっても驚きですね。

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