過去最大とも言われるエルニーニョ現象は日本でも暖冬を引き起こし、各地の農家が影響を受けています。日本から遠く離れたアフリカの東に位置するエチオピアでも、厳しい干ばつに見舞われ、食糧危機が悪化しています。エチオピア政府は12月7日、2016年には1,010万人(うち、575万人が子供)もの人々が、危機的な食糧不足に陥ると発表しました。
今年前半の小雨季と6月からの大雨季ともに降水量が不足しており、穀物の収穫に壊滅的な打撃を与えました。来年の6月まで新たな収穫は期待できず、収穫高は大幅に減少すると予測されています。この課題に対処するために、エチオピア政府は前例のない規模である1億9,200万ドルの資金拠出を決定しました。
セーブ・ザ・チルドレン エチオピア事務所代表ジョン・グラハム氏は、今回の干ばつに対して以下の様にコメントしています。
「エチオピアは、過去50年で最悪の干ばつに見舞われ、総額14億ドル(およそ1,700億円)規模の緊急対応が必要。災害に早期に対応することで、1日あたり800万ドルの資金を節約することができる。拠出する時期が早ければ早いほど、資金が無駄になるどころか、災害に強い地域づくりや防災の継続的な取り組みに活用されることになる 」
この問題に対して、セーブ・ザ・チルドレンは1年間の緊急支援と、その後18ヵ月間の復興支援を計画しています。