モバイルが北アフリカの社会課題を解決!スマートフォンの普及で変化するMENA市場の未来を読む!

国よって異なる地域環境。地域格差が課題!

市場の成熟度レベルは、国によって大きく異なります。例えば、バーレーン、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)などの湾岸協力会議(GCC)加盟諸国は、人口の77%がモバイル加入者です。一方、コモロ、ジブチ、ソマリアなどのアフリカ・アラブ市場の一部は、モバイル加入率が30%未満となっています。

報告書によると、先進市場が飽和状態に近づきつつあると同時に、発展途上市場では政治・経済状況が不安定なため、今後数年間にわたって加入率の増え方が減速することを示唆しています。その結果、地域全体の人口に占める普及率は2020年までに63%にしか達せず、世界平均の73%に満たない見通しとなっています。

モバイルが社会的課題に対処

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報告書は、モバイル技術が同地域のあまり発展していない国々で、住民登録をしていない人々、デジタル格差、金融包摂、災害対応など、さまざまな分野の多様な社会的課題に対応する上で、重要な役割を果たしている様子を明らかにしています。

モバイルインターネットの普及率が急増しており、2016年半ば時点でMENA人口の36%に当たる2億人がモバイル経由でインターネットを利用していますが、その数は2020年までにさらに8,700万人増える見通しです。しかし、アフリカ・アラブ諸国の一部の途上国では、平均して人口の3分の2以上がモバイルインターネットを利用していません。

正式な身分証明書を持たない人々が1億2,000万人を超えるMENA地域において、モバイルは住民登録をしていない人々の課題への対処に貢献しており、特に地方で出生登録が行えるようになっています。またデジタル包摂が進むことで、金融サービスへのアクセス改善や、災害や人道危機への効果的な対応にも役立っています。

例えば、現在では10市場で20件のモバイルマネーサービスが運用中であり、とりわけ正式な金融サービスを利用できない同地域の60%の人々のために、効率的で便利な支払いや国際送金を実現しています。

モバイルがMENA地域で革新的なサービスを促進!

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4Gネットワークの導入も加速しており、現在までに17カ国で40系統のLTEネットワークが運用を開始しています。これは先進市場で新しい革新的デジタルサービスの基盤としてモバイルを確立する上で貢献しており、技術分野の多くの起業家はモバイルエコシステムを利用して、各国の関心事や文化に合った新しいモバイルベースのソリューションを導入しています。

エジプト、カタール、トルコ、UAEなど、同地域の多数の国々は、モノのインターネット、スマートシティー、デジタルアイデンティティーなどの高度なサービスを開始しています。一方、ヨルダンやUAEなどの国々は以前にも増して、新興企業やデジタル革新にとって理想的な環境だと目されるようになっています。

報告書全文と関連する情報画像についてはhttp://www.gsma.com/mobileeconomy/MENA をご覧ください。


 

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