密猟で消えゆくアフリカゾウ。監視強化を目的にジンバブエが、野生動物の中国輸出を強化。

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アフリカの南に位置するジンバブエの現地新聞ヘラルドは、ジンバブエのオッパ・ムチングーリ環境相がこれから野生動物の輸出を増やしていくと述べたことを伝えました。密猟者に対する監視を強化する資金を確保すると同時に、干ばつによって死亡するアフリカゾウを減らす狙いがあります。

ジンバブエの国立公園は様々な動物生息していることから、観光客やハンターから高い人気があります。BBCによると、ジンバブエは公園に生息している84,000頭のアフリカゾウのうち、100頭をすでに中国向けに販売しました。アフリカゾウの1頭の取引価格は約4万ドル(約450万円)です。

ジンバブエ政府は資金難に直面しており、野生動物の売却によって国立公園を維持・管理する費用を調達します。ムチングーリ環境相は今後はアフリカゾウだけなく、ライオンやハイエナ、バブーン(ヒヒ)なども積極的に中国に輸出していく旨を述べています。その資金を用いてドローンやヘリコンプターなどを導入し、高度化する密漁者をの監視を強化する計画です。一方で、ジンバブエ保全タスクフォース(ZCTF:Zimbabwe Conservation Task Force )などの機関からは、今回の政府の意向に対して批判も起きています。

近年、アフリカゾウの象牙目的の密猟がアフリカ各地で問題となっています。「グレート・エレファント・センサス(GEC)」の調査結果によると、タンザニアででは2009年には約11万頭だったアフリカゾウの生息数は、2015年には約5万頭と53%も減少しました。モザンビークでも同様に5年間で48%減少するなど、密猟対策は重要かつ緊急に行われることが求められていますが、今回のジンバブエの対応は世界の注目を集めそうです。。


参照元:BBCNational Geographic
Photo credit: Lake Kariba – Zimbabwe via photopin (license)


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