マラウイの卒業式はディスコ?!〜マラウイの教育問題〜

マラウイの教育制度って?

マラウイにとって、中高学校を卒業した彼らはどんな存在でしょう。
日本とはあまりにも違った現状があります。

マラウイの教育システムは日本と異なり、中学校と高校がひとつになっています。

エレメンタリースクール/小学校(8年間)→ セカンダリースクール/中学校・高校(4年間)→大学(2-4年間)

そのため、セカンダリースクールは日本の中学校や高校の過程に当たります。

エレメンタリースクールから英語が教えられ、セカンダリースクールではほぼすべての授業が英語で行われるので、英語のできない子は自動的に振り落とされる仕組みです。

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日本の学校システムと大きく異なるのは、全員が進級できるシステムではないこと。

小学校に100人入学したとすると、中学校に入学できるのは10人、大学入学できるのはたった1人。

小学校は1994年の制度改正で無償化になり小学校入学時は生徒が多く、1クラス100人越えするくらいの人数。
無償化したのはいいですが、学校数は増やしていないので小学校の教育環境がひどいありさまになりました。

そんな環境で「勉強についてこられなくなる」、「教育よりも家事手伝い優先」、「貧しくて働かなくてはならない」、「学校が遠すぎる」という理由で途中中退する子が多く、小学校を無事卒業できるのは入学時の30%強。

その後、中高学校に入学するためには国家試験に合格する必要があります。(合格出来なかった場合は、8年生のまま留年することに)
この試験を無事合格すると、中高学校へ入学できる権利が得られるのですが、中高学校の受け皿が不十分という理由から、たとえ合格しても実際に入学するのはたったの36%。
たとえ合格しても運が悪ければ中高学校に入ることができません。

そんな環境の中、無事に中高学校に入学し、中退も免れ卒業できたのが今回の生徒たち。
それでも、その中で大学への国家試験や学費の問題をパスし、大学に実際入学できるのは小学校入学時の人数の1%。

高等教育を受ける環境は、運や家庭環境や頭の良さなど様々な問題をクリアできた人しか与えられません。

日本とは比較にならないほど、とても厳しい環境。

私が「大学卒業しているよ!」というと、「あなたは本当にラッキーだったね!日本が羨ましいよ。」とよくマラウイ人の友人から言われます。
そういわれると、私は何も返答することができなくなります。

教育はその国を作っていく根本。子供たちが未来を描けないと、マラウイの国は豊かになりません。

マラウイの教育制度の厳しさを垣間見る毎日です。


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