やる気溢れる植林グループに出会った!
そんな中で「ブリケットを定期的につくる!」と自分たちで決めてくれたグループが現れました。
その名も【Madzima tuwa Forest group(その土地の水が牛乳のように白いので、白い牛乳という意味らしい)】
彼らは2015年に発足した植林グループで、自分たちの意思で毎年約4000本の植林をするくらい、環境問題に関心があるグループでした。
副リーダー「ちょっとドラム缶用意したから、来てみて!」
私「じゃあ来週の火曜日にいくね」
ワークショップ後、この後どう進めようか悩んでいるときに、連絡をもらい村に行ってみると…
なんと自分たちでドラム缶を友人伝いで購入してました!
私(まじか…!自分で用意してくれるなんて嬉しすぎる)
ドラム缶を購入したことにも表れているように、彼らはブリケットを作ることにとてもやる気になってくれていました。
副リーダー「僕たちは植林をして無くなった木を増やしているけど、ブリケットを作ってそもそも木が伐採されるのを防ぎたい」
そんな風に言ってくれました。
援助するときは何をするにも、裨益者の主体性・やる気は大切だなあ…と思う瞬間でした。
もともと彼らは、自分たちで毎年4000本植林活動をするくらい環境問題に関心がある人たち。
収入向上に加えて、環境を守りたいという思いも、大きなモチベーションになっています。
プロジェクトを始めるにあたって、援助対象グループを選定することはとても大事だと思います。
- 強いモチベーションがあるか
- チームビルディングされた強力な組織かどうか
で結果は大きく変わってきます。
プロジェクトのプランは素晴らしくても、
援助対象グループのモチベーションが低ければ、途中で頓挫してしまうかもしれません・・・
また、賛否両論あることを言いますが、
時々、マラウイでは「お金」はモチベーションになりきらないなーと思うことがあります。
それは、彼らに取って「お金」は絶対に必要なものと言い難いから。
例えば日本などの先進国ではお金がないと食べられず、良いサービスも受けられないので、
「お金」がそのまま幸せ度合いに直結しやすいと思います。
一方で、大都市から遠い村で生活する人々にとっては、
「お金」があったからといって、良いサービスを受けられるとは限らないし、ご飯のバリエーションが増えるわけでもありません。
ご飯も自分の畑があるので何とかなるし、最悪お隣さんとシェアもできます。
もちろんある程度の「お金」(肉を買ったり、病院に行く費用を賄ったり、クッキーなどの嗜好品を買ったり、学校費用を払ったり)はないと困りますが、ある程度の「お金」が手元にあると満足。
お金があっても、それ以上の商品・サービスがそもそも身近にありません。
そんなお金が絶対でない、経済社会がそこまで浸透していないマラウイで、
ときどき「お金」は先進国のようにモチベーションの一つにならないかも知れません。
・・じゃあお金の他に、何がモチベーションになるのか。
組織に参加することで得られる近所の人ときずなか。
マラウイを良くしたいと思う気持ちか。はたまた村での地位か。
考えなきゃいけないテーマだなあと思います。
やる気がある援助対象グループを選定することは、プロジェクトが成功するために、とても大事だなという気づきを得ることができました。
次回は軌道に乗ってから販売に至るまでをご紹介。
madzimatuswa forest clubで行った第一回ブリケット生産の様子からお届けします!
もっと詳しいことを知りたい方は、こちらをご覧ください~。
ブリケットビジネスの今までの活動をまとめた報告書
ブリケットビジネスの報告書 from 祥子 原