タンザニアのスラム街で行われた猫大捜索作戦

ところで、この”アフリカのローカル社会学”に因んだ、面白いエピソードが1つある。
僕が、タンザニアに到着した最初の一週間に、ある事件が起きた。

同社の日本人のトップマネージャーが、猫を飼っていたのだが、その猫が、ビルの7階から、逃げ出したのだ。

猫が逃げ出したくらいで、とも思えるかも知れないが、とても可愛がっていた猫だった。しかもこのマネージャーが出張中に起きた事件で、一通り怒られたあと、LINE・whatsup等全ての連絡手段をブロックされたのだ。

はるばる日本からアフリカまでやってきて、わずか7日間で、「猫の監督不届き」が原因で、クビになるというのは、ネタとしては面白いが、リアルタイムの僕には大変シリアスな状況だった。

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(事件の猫。もちろん、現地の人にとって、猫を飼う習慣はない。ペットを飼うというのは、”外国人のお金持ち”の行為だ)

このマネージャーが出張から帰ってくる前に、猫を、どうにかして見つけないとまずいので、この時、スタッフを含め、スラムの子たちを声をかけると、いつの間にかに数十名体制の大規模な猫捜索隊ができた。

いざ、捜索が始まると、「○○の場所は、探したけどいなかった」「次は○○に探しにいく」と、10分起きに携帯が鳴ったのは、面白かった。それまで、報告・相談・連絡などは、あり得なかった彼らが、猫を探すために、これだけ行動が変わるというのは、シュールな話である。

因みに、このスラムのような場所と表現しているが、日本から来ている行政職員は、立ち入り禁止場所だし、観光ガイドにも行ってはいけないと注意書きされている地域だ。夜は薬をやっている人も沢山うろついているし、中々カオスな光景になる。

このスラムの子たちや、現地スタッフにとって、この猫が、トップマネージャーに可愛がられていたことは、周知の事実であり、彼らが、日本から突然やってきた僕の業務命令を聞く理由はないが、このマネージャーの猫を必死で探すのに、十分な材料があったといえる。

この猫を必死で探さなければ、あとから怒られるかも知れないし、もし見つけられれば、おこずかいくれば貰えるかも知れないという訳だ。このマネージャー自体は、日本人でありながら、幼少時代から、アフリカを転々とした生活をし、非常にアフリカで人を扱う方法に長けている。

虞れにも通じる上下関係、インセンティブの設計など様々な要素のチューニングで、彼らの働きは、全然変わるという良い例である。

結果、数日を経た捜索で、猫は無事に発見された。

奇しくも、この飼い猫の名前は、サバサバという7月に開催するタンザニア国際商業見本市である「サバサバ」と同じ名前だ。
懐かしくも、3年前に開催された、サバサバの会場で拾われ、サバサバと命名された。

 

今年もサバサバが開催される。

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(昨年のサバサバ会場にて。現地で愛される某食品メーカーのブース。)

アフリカンマーケットを感じるには絶好の機会なので、興味を持った方は、是非、現地に足を運んでほしい。

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次回は、タンザニア商業見本市、サバサバについて詳しく触れていくのでぜひご期待下さい。

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