グロースステージのアフリカ現地スタートアップに投資するVKAV、第1号ファンドを約90億円 でファイナルクローズ!

アフリカ特化シードファンドを運営するKepple Africa Venturesとナイジェリアのプライベートエクイティ企業Verod Capital Managementの合弁として2022年に設立されたVerod-Kepple Africa Ventures(VKAV)は、総額60百万米ドル(約90億円)を調達し第1号ファンドのファイナルクローズを完了したと発表しました。

ナイジェリア商業銀行や日系企業等を新規LPに迎え、日系企業とアフリカ現地スタートアップの事業連携等を加速していきます。

日系企業との連携を含むバリュークリエイションに特化!

Verod-Kepple Africa Ventures(VKAV)は出資後のハンズオン支援にも力を入れており、日系企業を含む事業連携パートナーや投資家候補企業の紹介、ガバナンス・ESG強化のアドバイス、採用、法務等支援を行っています。

これらのバリュークリエイション過程には、VKAVの株主でもあるプライベートエクイティ企業Verodの知見を取り入れています。

Verodでは出資検討段階から次回調達やエグジットを見据えて出資候補企業と密に連携し、出資後は策定計画に基づき業界のベストプラクティスを導入する一連の流れが構築されています。

このようなPE的アプローチは、アフリカの国々が直面する厳しいマクロ経済下での企業経営や、事業成長の一手としての多国展開などの観点からも、テックスタートアップにとってこれまで以上に必要不可欠な要素となっています。

VKAVもVCとしてのみならず、スタートアップ経営のパートナーとして今後もより一層バリュー促進に力を入れていきます。

ナイジェリア商業銀行も参加!VKAVのLP構成!

Verod-Kepple Africa Ventures(VKAV)は、総額60百万米ドル(約90億円)を調達し第一号ファンドのファイナルクローズを完了したと2024年4月12日に発表しました。

Verod-Kepple Africa Ventures(VKAV)の第1号ファンドのLP構成は、アフリカにおける事業展開やESG/インパクト投資に取り組む日系企業・官民ファンドが中心となります。

既存投資家である豊田通商、SBI ホールディングス、三井住友信託銀行、独立行政法人国際協力機構(JICA)、海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)などに加え、今回のクローズではナイジェリアの銀行系アセットマネジメント会社のSCMキャピタルや、エレクトロニクス製品に用いられるソルダーレジストで世界シェアNo.1の太陽ホールディングス、国内外で幅広く学校運営を行うC2Cグローバルエデュケーションジャパンなどが参画しました。

グロースキャピタルの担い手を目指す!

アフリカの過去のVC投資実績を見てみると、Kepple Africa Ventures(KAV)がシード投資を開始した2019年からわずか4年間で同ラウンドの投資件数は約4倍に成長しています。

一方、シード以降のグロースステージにおいては投資件数が横ばいとなっている事からも分かるとおり、現地スタートアップにとってシードラウンド以降の調達ができるか主要な経営課題となっています。

これには、アフリカのVCエコシステムにおけるシリーズA以降のグロースキャピタル提供者の欠如が起因しており、マクロ経済の悪化で欧米系大型ファンドからの調達が更に難しくなった昨今、特に現地ベンチャーキャピタルが”死の谷”を埋める役割をになっていく必要があるとVKAVは考えています。

ポストシード・シリーズA・シリーズBラウンドを対象とする当ファンドを通して、VKAVは、現地投資家のプレゼンスが未成熟であるグロースキャピタルの担い手となることを目指しています。

より健全なポートフォリオ構築に向けて!

VKAVでは、前身のKAVが行ったシード投資期から一貫して3つの軸を持って投資判断をしてきました。

  1. 既存インフラのデジタル化に取り組んでいるか
  2. ビジネスと顧客の間に存在する非効率性を解消しているか
  3. 経済成長や人口増加がもたらすダイナミズムを基盤に新しい市場を作り出そうとしているか

当該1号ファンドでは、上記いずれか1つ以上の軸に該当し、かつプロダクトマーケットフィットを経て事業成長期に入っている現地スタートアップ計12社にすでに出資を完了しています。


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