広がり続けるマラウイとのネットワーク!〜新設団体アーチアフリカの活動報告〜

アーチアフリカはアフリカのマラウイで活動を行う非営利団体です。マラウイはアフリカ大陸の南東部に位置する約12万km2の小さな国です。主要産業は繊維業やタバコ、メイズ、コーヒーなどの農業があります。私たちは現地を視察し、マラウイに必要な事を考え、「新しい繋がり方」を目指し、団体を作りました。アーチアフリカの活動を4回に渡ってお伝えしてゆきます。

アーチアフリカという団体とは!?

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▲マラウイを訪れ、現地の人たちに話を聞いた。

アーチアフリカは最近立ち上がった団体で、物資輸送(洋服や電子機器など)や建築の技術提供を行なっています。最近は、学校建設の為にマラウイに訪問し、材料の選定や設計を行なったり、少額の支援を行いました。

当団体は、建築系の人が多いので、活動もそちらに向いています。最初に100%これをやろうと決めた訳ではなく、何か支援できたらいいねって感じで、ゆるく始まって、必要な時に自然発生的にプロジェクトが生まれている感じです。

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▲設計をした学校の図面(ブランダイアにて)

寄付する人に体験を提供したい!

新しく団体を作った背景にはこれまでの団体に対する疑問がありました。活動をしていること自体はすごいなと思うのですが、「誰に寄付されたのか」「誰に寄付したのか」という関係性が薄いと感じました。

例えばコンビニの募金箱で寄付を募る団体は、寄付をした人の顔を認識できません。しかし、当たり前のようにコンビニのレジの横には募金箱が置いてあります。

一方で、寄付をするユーザーは、どこに使われているかわかりません。そのような寄付は既にみんな飽きていて、特定のユーザーしか参加していないと思っています。一方でサービス構造は時代の流れと共に変化していてユーザーはより「体験」を求めるようになっています。

寄付もサービスと同様に変化させていく必要があると感じています。「体験」を得ることは現地の理解に繋がりますし、サービスに近づける事でこれまで寄付に興味のなかった人も呼び込む事ができ、母数を増やすことができると考えました。

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▲学校内部(日本と変わらない大きさですが約80人の生徒が同時に授業を受けます)

マラウイで必要だと感じた”コストダウン”!

マラウイは自然が豊かで素直な人が多い国です。産業は農業が発達しています。日本でもマラウイ産の茶葉やコーヒーをたまに見かけます。一方で第二次・第三次産業は弱く、ほぼ輸入品に頼っています。

例えば魚を一匹買うのに、200円くらい必要ですし、プリングルズは150円くらいでほぼ日本と変わりません。一方で、安定的な職が少なく、月収は2000円~8000円程度です。このように、支払うお金が多く、貰うお金が少ないので、この差分が貧困の原因になっています。

これはミクロも対国同士のマクロも同様であると考えております。これを解決するには、「所得の拡大」「コストダウン」の2つが必要になります。全体の所得を拡大するためには他国への輸出が必要になります。

近隣諸国の製品のクオリティが高く、対抗するのが難しくなっています。そこでまずは国内の「コストダウン」が必要だと思いました。例えば、マラウイでは加工技術がないので、国内で木を切って、その後に南アフリカに木を持って行き、加工をして、またマラウイに持って帰るという事もあります。これでは家を建てる人は高すぎて手が出せません。

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▲増築を行うブランダイヤの高等学校

現在と今後の活動目標!

現在は、先ほどの例のような木材の加工機器をマラウイに搬入しようとしています。国内で木の整形ができれば、より多くの人が家を建てる事ができます(今は手作りが多い)。他には、学校建設や、洋服の寄付なども行っています。

ジェフリーサックス著書の『貧困の終焉』には先進国の人の2.4%のお金で貧困をなくすことができるという事を詳細に証明しています。その為、アーチアフリカでは多くの人が関わる事を最優先し、1円でも10円でも寄付してくれたユーザーは活動にコミットする事ができるようにします。

例えば、マラウイに行きたい人は現地の人を紹介しますし、国内で活動をしたい人はイベントなどを一緒に運営できます。このようにより多くの人が体験を得ることが必要だと感じています。体験があれば活動を自発的に始める人たちも増えます。私たちは、支援に参加する人も受ける人も個人個人がヒエラルキーのない、「繊維構造的な繋がり」を持つことを理想と考えました。

現在、アフリカ全体は急速に発展していますが、まだマラウイは未開拓な国もあります。マラウイは参入している企業や団体が少なく、これから発展が見込める国です。みんなでマラウイの変化を共有しながら活動を進めてゆきます。第2回は、洋服の輸送支援について書きます。宜しくお願い致します。

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▲従来の組織モデル(左)/アーチアフリカの目指すモデル(右)

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