【イベントレポ】女性起業家と現地駐在員が語るリアルなアフリカビジネスの話〜アフリカビジネスラボ〜

hello doctor(携帯でいつでも医者にアクセス可能なWEBサービス)

島川さん「アフリカの多くの国では、医療従事者の数が足りていません。農村地域では近くに病院がなく、乗り合いバスで移動しなければならないなど、時間もコストもかかります。そんな課題を解決するため、携帯でいつでも医者にアクセスができるWEBサービスができました」

【サービス概要】

  • ユーザーは携帯で購読登録。M-PESA、もしくはM-SHWARIから、毎月ksh.300(312円)を講読料として支払い、以下のサービスを受けられる。

–  登録した医者が年中無休で対応
–  少額の医療費積立スキームあり
–  緊急時に最大5,000kshの融資
–  健康に関する知識を配信
–  追加費用で医者から処方箋がSMSで送られる

【実績】

  • 2015年にサービス立ち上げ
  • ケニアの保健省に承認されており、サブサハラアフリカで唯一、商業ベースで展開している遠隔医療サービス(2016年11月時点)

Kytabu(教科書のバラ売りアプリ)

島川さん「ケニアでは平均で可処分所得の45%が、教育に費やされています。その教育費用のうち教科書が半分を占めており、教科書を買えない家庭も少なくありません。教科書は販売場所も限られており、購入に時間とコストがかかります。また、ケニヤッタ大統領が目玉政策として、公立小学校の各生徒に1台ずつタブレットを配布する事業がスタートしました。そこで、教科書のバラ売りがアプリで実現しました」

【サービス概要】

  • Google Playmからアプリを配信(無料)
  • 出版社と提携し、既存の教科書をデジタル化して販売
  • ユーザーは必要な部分(ページ・章・本単位)と、必要な期間(時間・日・週・月単位)を選択して購入
  • 支払いはモバイルマネー

【実績】

  • 10社の出版社と提携
  • 1,723冊の教科書をデジタル化
  • 12,715人の生徒、276人の先生が利用

その他にも、農家へのテクノロジーを導入した「Illuminum Greenhouses」や、モバイルマネーを活用した少額の医療積立「m-tiba」など、さまざまなジャンルで新規事業が立ち上がっているとのこと。いずれの事業もガラパゴス携帯からサービスを受けることが可能で、ユーザーインターフェースがわかりやすく、操作が簡単なことから多くの国民が利用しているのが特徴です。

2018年2月にケニア・起業支援ミッションが開催されます

島川さん「アフリカで起業したい、事務所を構えて本格的にビジネスをしたい、途上国ビジネスのヒントが欲しい。こうした日本企業や日本人起業家のみなさんの関心の高まりに対し、アフリカでの起業のハードルが高いと考える方も多数いらっしゃると思います。

現場を見ないことには、何事も始まらないのも事実です。このたびジェトロは、起業家支援、投資および事業設立、ビジネスプラン構築、ビジネスパートナー発掘のために、最前線での情報収集を目的としてケニアに起業支援ミッションを派遣します。みなさまのご参加を心からお待ちしております!」

ケニア・起業支援ミッションの詳細は、こちらからご覧ください。

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