母親と共同創業したトラベルブランド「RICCI EVERYDAY」
続いては、ウガンダでビジネスを展開している「RICCI EVERYDAY」の仲本さんが登場! 同ブランドはカラフルでプレイフルなアフリカン・プリントを使用し、デザイン性と機能性を兼ね備えたバッグやトラベルグッズを企画・販売しています。ウガンダの直営工房で製作し、現地の店舗および日本の大手百貨店でのポップアップストアやオンラインで販売するというビジネス展開です。
西武池袋本店でのポップアップストアにて(左:かおり 右:仲本さん)
実は私もRICCI EVERYDAYの大ファンで、以前、メイン商品のアケロバックを購入しました! パッと目を引くこのバッグはコーディネートの主役になり、持っているだけでハッピーになれるんです♪ たっぷり荷物が入るし、縫製も真っ直ぐでキレイ。申し分ない機能性とクオリティは、さすがだなと思っています。
仲本さん「弊社の特徴は、なんといっても母親と一緒に立ち上げたという点です。私がウガンダでビジネスをするにあたり、日本で販売を担当する人が必要になり、母に『一緒にビジネスをやらない?』と声をかけたところ、快くOKしてくれました」
RICCI EVERYDAYの特徴は、以下のとおり。
- 50種類以上のバリエーションのアフリカン・プリントをご用意
- デザインのみならず機能性も重視した製品
- 日本人のテイストに合った柄を独自にセレクト
- ウガンダに直営工房を持ち、一つ一つハンドメイドで製作
- ウガンダのシングルマザーの生活向上に貢献
仲本さん「2015年1月にウガンダの首都カンパラに工房を立ち上げて、私と現地の女性3人(全員シングルマザー)の4人で事業をスタートしました。ひたすらサンプルをつくっていたところ、クオリティの高いものができて、バイヤーの方にも『これはいけると思う』とお墨付きをいただき、2015年の8月に会社を設立しました」
その後は、ファッション展示会に出展したり、各地の大手百貨店にてポップアップストアを出店したり、多数のメディアに取り上げられたりして、全国にファンを増やしてきたRICCI EVERYDAY。オンラインストアでは、しばらくソールドアウトが続いているほど大人気なんです。
ブランドを立ち上げるに至った3つの理由
静岡県出身の仲本さん。大学・大学院ではアフリカ政治を学び、銀行に就職。その後は国際農業NGOに4年半勤め、RICCI EVERYDAYを立ち上げました。仲本さんがビジネスを始めた背景には、以下の3つのキッカケがあったそうです。
1、アフリカのネガティブなイメージを払拭したい
仲本さん「ウガンダには透き通るように青く美しいナイル川の源があり、肥沃な土壌があり、ものをムダなく使う人々の生き方があり、エネルギッシュに暮らす人々がいます。これらの魅力が詰まったのがアフリカン・プリントで、斬新なデザインと独特な色彩を用いて、自然とともに暮らす人々の生き方が描かれています。
こんなにも魅力があふれているのに、どうしてもアフリカというとネガティブなイメージがつきまといます。アフリカン・プリントを使って、アフリカのポジティブな面を伝えていけたらと考えました」
2、現地の縫製技術やデザインが追いついていない
仲本さん「ウガンダには色彩豊かな布がたくさん売られていて、オーダーメイドで洋服やカーテンをつくってくれるテーラー(仕立屋)も大勢います。ただ、その品質は必ずしもこちらが期待するレベルには達していません。布を真っ直ぐ縫うような基本的な技術やデザイン性が圧倒的に足りていなく、ずっと使い続けたいものではなかったんです。だからデザインや技術をこちらから提供して、クオリティの高いものを届けたいと思いました」
3、ウガンダのシングルマザーが置かれた過酷な状況を変えたい
仲本さん「ウガンダには経済的な問題やなんらかの事情で、高等教育が受けられなかった人がたくさんいます。とりわけ
女性は仕事が得にくく、なかでもシングルマザーはなおさらです。彼女たちはやむを得ずセックスワーカーになるなど、過酷な状況に置かれています。そんな女性たちに、才能を開花させながら誇りを持って生きられる場所を提供したいと思いました」
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