キリンが運営しているインターネット上の仮想大学「キリンビール大学」は、計170の主要国・地域における2016年のビール消費量を発表しました。世界の総消費量は、前年比0.6%減の約1億8,689万klで2年連続で減少しました。地域別では、構成比で9年連続で1位であるアジアが前年比1.6%減となる一方で、アフリカは前年比2.6%増と6年連続で増加となりました。
世界の消費量は減少も、アフリカは6年連続で増加!
世界のビール総消費量は、前年比0.6%減の約1億8,689万klで、2年連続でマイナスとなりました。インド・ベトナムなどは増加しましたが、国別14年連続で1位である中国が前年比3.4%減と大幅に減少したたため、地域別でトップシェアを持つアジア地域が前年比1.6%減になったことが大きく影響しました。
地域別では、アジアの構成比が33.9%となり9年連続で1位になり、次いでヨーロッパ地域が26.0%でした。地域別の増加率ではアフリカ地域が前年比2.6%増と最も大きく、6年連続で増加しました。総消費量は1346.7万klで、大瓶(633ml)に換算すると約213億本が2016年に消費されました。
国別の増加率では、上位25カ国のうち13位のインドが前年比9.9%増と最も大きく、6位のメキシコも前年比8.4%増と前年に引き続き増加しました。なお10年連続7位の日本は前年比2.4%減でした。アフリカ諸国では唯一、南アフリカが前年比2.4%で昨年に引き続き12位がランクインし、総消費量は314.5万klで国別構成比は1.7%となりました。
2016年地域別ビール消費量と構成比
一人当たりの消費量でナミビアが世界2位に!
国別一人当たりビール消費量は、チェコが24年連続で1位となりました。上位35カ国のうち、前年より消費量の伸びた国は17カ国でした。なお、日本は54位で一人当たり41.4Lで大びん換算という結果でした。
また上位35カ国には、アフリカ諸国からは下記4カ国がランクインしました。2位は南部アフリカのナミビアで日本の約2.6倍、8位はセーシェル諸島で2.2倍の消費がありました。その他、16位がガボン、28位がボツワナでした。
世界第1位のビール会社であるアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)は、伸長するアフリカ市場を重要なマーケットと位置付けており、2016年にアフリカ市場に強い世界第2位のSAB(South African Breweries)ミラーを買収、2017年7月にはSABミラーの醸造所の拡大のために28億ランドを投資することを発表しています。
- 記事参照/グラフ元:「キリンビール大学」レポート 2016年 世界主要国のビール消費量|ニュースリリース
- 参照元:SAB invests R2.8bn in brewery expansions
- Cover Photo by ludwig van standard lampVisual on Hunt / CC BY-NC-SA