モロッコの農家の特徴!
1. 農業従事者のローカルアイデア
Zagoraの農家の人々は周囲にあるものを有効活用していました。例えば、今回のスイカ生産者の場合、畝をビニールで覆った後、ビニールに苗を植えるための穴を空ける必要があります。穴をあける場所の目印をつけるために、畝にナツメヤシの棘を刺して、ビニールで覆った際に、自然と穴が開くようにしていました。
農業ではただ知識や体力だけでなく、そこで長く農業に携わっているからこその、地域資源を活かしたアイデアや作業効率の上げ方もあるのだと学びました。
2. 必要な農業資材は持参
大規模農家では、労働者を雇っているところがあります。日本では仕事で必要な道具は職場にあるため、道具を持って通勤することは稀です。
一方、モロッコでは農業労働者の中には、マイ鍬をもって通勤する人もいます。朝のZagora市内ではマイ鍬を持ったおじさん達をたくさん目にしました。日本で見たことない光景だったので驚きました。
3. モロッコ農家の製品購入プロセス
私たちの商品を紹介した際、生産者の方々は様々な情報を求めます。どのくらいの期間で商品購入に対するコストを利益が上回るのか、これまでの導入で安全性に対する問題は出ていないかなどです。
そして、製品を導入するプロセスとして一度に全部の圃場に導入するのでなく、まず一部で試してみてからその後追加で導入するのかを決める、という手順をとります。
現場で気づいた農業の課題!
農作業をしている時に、土の上に白い塊があることに気づきました。触ってみると少し固く、舐めてみるとややしょっぱいです。
これは塩類集積と呼ばれるもので耕作地の土壌表層に塩類が集積しています。このことが原因で農作物の収穫量が落ちてしまうことがあるそうです。
同行した国立機関の農業普及技術担当者は、塩類集積についての知識を持っており、対応の必要性を感じていましたが、この生産者は気に留めていません。この生産者では塩類集積を問題だとはとらえていなく、むしろ肥料が土に残っている証で良いことであると考えていました。専門家にとっては既知のことであっても、知識を共有し打開策を打ち出すことは簡単ではないとわかりました。
オフィスだけでなく、現場にも出ることで様々な発見ができました。今後も、一緒に作業をし、お話を伺いながらよりたくさんのことを学んで帰りたいと思います。
連載第1回はこちら!
言葉の壁を乗り越えろ!モロッコでインターンに挑戦する大学生が経験した挫折と乗り越え術!
1 2