中古ITハードウェアサービスプロバイダーのゲットイットは、認定NPO法人テラ・ルネッサンスが実施するアフリカのコンゴ民主共和国での支援事業を寄付により支援すると2020年3月31日に発表しました。先進国におけるIT機器運用が、巡り巡ってアフリカ諸国において問題を引き起こしてしまうという現実を少しでも軽減・改善する活動をサポートしていきます。
天然資源をめぐる権益争いに巻き込まれる子どもたち
コンゴ民主共和国では、1998年以降の紛争によって多くの死者(540万人以上)が発生しました。この紛争の背景には、レアメタルをはじめとする天然資源をめぐる権益争いがあるとされ、推定3万人以上もの18歳未満の子どもたちが兵士として徴用されました。
特定非営利活動法人テラ・ルネッサンスは、元子ども兵及び紛争被害者に対し、生計向上を図るための家畜の提供及びその飼育方法・繁殖技術の訓練、溶接技術や洋裁技術習得のための職業訓練、開業のための資機材供与、店舗の設置や運営指導を実施することで、安定的な収入の確保による生活再建および自立支援に取り組んでいます。
一例として、2018年度洋裁ビジネスにおいては、これらの支援により、平均約1,800円の月収を実現しました。
また、元子ども兵および孤児への教育支援プロジェクトとして、紛争下で暮らす孤児や元子ども兵への初等教育の機会を提供し、小学校へ通うために必要な学費などを提供するとともに、対象者の受け入れ家族へ初等教育の必要性の理解を促す啓発活動を行っています。
収入面や教育面における生活状況の改善は、子どもたちが武装グループの勧誘や半強制的な徴兵のターゲットにされる危機を低減し、子どもの徴兵予防にもつながっており、今回の寄付は、コンゴ民主共和国におけるこれらの活動のために使用されます。
ゲットイット、鉱物資源を巡る紛争問題を支援へ
ゲットイットは、中古ITハードウェアサービスプロバイダーとして、顧客企業におけるコスト削減・資産運用効率化を支援しつつ、“Sustainable Computing™” を表号に、機器の循環市場の開拓および第三者保守サービスによる機器のライフサイクル伸長に取り組んでいます。
しかし、機器の製造から処分までのライフサイクルの前後には、国境を超えて、紛争鉱物による問題や、E-waste(電気電子機器廃棄物)の問題が存在しています。
ゲットイットでは、事業分野におけるSDGsへの貢献を模索する中で、IT機器運用をより持続可能なものとするためには、ITに関わる事業者が積極的にこれらの問題にも目を向ける必要があるとの認識に至りました。
ITハードウェアに関わる事業者として、先進国におけるIT機器運用が、コンゴ民主共和国をはじめアフリカ諸国に問題をもたらしている現状に対し、少しでも軽減し改善していきたいという想いから、ゲットイットはテラ・ルネッサンスのコンゴにおける活動を支援することとなりました。
先進国におけるIT機器運用から変えられることを!
ゲットイット代表の廣田氏は今回の支援に対して「IT機器の運用を真に持続可能なものへと近づけていくためには、そのライフサイクルの前後にも目を向ける必要があります。一方では「紛争鉱物」の問題が存在し、他方では「E-waste(電気電子機器廃棄物)」の問題があります。
そして、この両者ともに、アフリカ地域において大きな社内問題となっています。先進国におけるIT機器運用が、巡り巡ってアフリカ諸国において問題を引き起こしてしまうという現実を少しでも軽減し、改善していきたいという考えから、今回、テラ・ルネッサンスのコンゴにおける活動を支援することといたしました。
ゲットイットは、子ども兵の社会復帰支援をはじめ、テラ・ルネッサンスの現地での活動を、今後とも支援してまいります。」とコメントを発表しています。
- 記事提供元:アフリカ地域における鉱物資源を巡る紛争問題へ、 認定NPO法人テラ・ルネッサンスの活動を寄付で支援します|value press