新型コロナが影響!サブサハラ・アフリカ、25年ぶりの景気後退局面へ!

新型コロナの感染の封じ込めの障害とは!?

Africa's Pulse
引用:Africa’s Pulse,No.21,Spring 2020 18Pより

新型コロナウイルス感染症の危機はアフリカで食料安全保障上の危機を誘発する恐れがあり、農業生産高は楽観的なシナリオで2.6%、通商封鎖が発生すれば最大7%収縮する可能性があります。食料品の輸入は取引コストの上昇と国内需要の低下が重なり、大幅に減少(最大で25%、最小で13%)すると見られています。

一部のアフリカ諸国は、国際的なガイドラインにおおむね沿った形で、コロナウイルスの流入と拡大を抑制するための措置を迅速に、かつ断固として講じてきました。

しかし同報告書は、特に都市部に広がる人口密度の高いインフォーマルな居住地、安全な水・衛生設備への不十分なアクセス、脆弱な保健制度などが、感染の封じ込めや影響緩和策の障害となっていると指摘しています。

影響の程度は、最終的には各国における人々の行動や感染の拡大状況、政策対応に左右されるが、これらの要因が重なった場合、労働参加率の低下、資本の不十分な利用、人的資本蓄積の減少、長期的な生産性への影響といった問題が生じる可能性があります。

「各国は新型コロナウイルス感染症に取り組むにあたり、封じ込め策を実施する一方で、緊急の財政・金融政策措置も発動し、域内の多くの中央銀行は利下げや異例の流動性供給といった重要な行動を起こしている。」と、アルベール・ズーファック世界銀行アフリカ地域総局チーフ・エコノミストは指摘します。

「しかし重要なことは、財政政策には必ず社会的保護、特にインフォーマル・セクターの労働者に照準を合わせた支援の余地を組み込み、アフリカ諸国の強靱性を高めるための種をまいておくことだ。」と述べています。

世界銀行グループは、途上国におけるパンデミック対策や疾病監視の強化、公衆衛生の取組みの改善、民間セクターの事業継続と雇用維持を支援するための措置を広範かつ迅速に講じています。今後15カ月間に最大1,600億ドルの資金を投じて、各国が貧困層・脆弱層を守り、企業を支え、景気回復を促進するための経済援助を提供する予定です。

▶ 報告書はこちらから:Africa’s Pulse,No.21,Spring 2020: An Analysis of Issues Shaping Africa’s Economic Future


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