ケニア・タンザニア人700名に聞いた!「食文化・食生活」の実態レポート

皆さんは普段どのくらいの頻度で外食をしますか?そして何を食べますか?

日本では外食をする人の割合は3割程度と言われていますが、世界の他の国々はどうでしょうか?例えば外食文化が盛んな台湾では8割が外食をすることもあります。では、アフリカとなればどうでしょうか?アフリカではどのような料理が外食で好まれているのか。また、外食をしない人は日本のように、冷凍食品や缶詰などのレトルト商品であれば食べているのでしょうか?

今回の調査は、2022年3月10日 ~3月20日の10日間、ビィ・フォアードリサーチ会員711名を対象に行い、ケニア・タンザニアにおける食文化・食生活についてまとめました。

(※なお、こちらの記事は今回の調査の一部を抜粋したものになります。調査結果全てをご覧になりたい方は以下のページからご覧下さい。)

◆朝食、昼食、夕食について
【前編】ケニア・タンザニアの「食文化・食生活」に迫る!700名に聞いたアンケート調査結果

◆外食、好きな食材や調味料について
「【後編】ケニア・タンザニアの「食文化・食生活」に迫る!700名に聞いたアンケート調査結果

夕食の頻度 (ケニア、タンザニアの年齢・性別調査)

ケニア・タンザニアではウガリや白米、そして牛/鳥肉や魚などで作られたトマトベースのシチュー1品と煮豆または野菜炒めを合わせた伝統的な夕食スタイルが多いです。

外国料理を調理することは一般家庭ではあまりなく、時々パスタを使用することもありますが油で炒め、簡単な味付けで済ませることが多く、私たちの知るイタリア料理とは異なります。


家庭料理の例(ご飯、鶏肉のトマト煮、野菜炒め)

そして、夜に営業している飲食店は居酒屋やバーに併設している屋台のようなものが多く、ニャマチョマ(牛肉の串焼き)、フライトポテト、ローストチキン、ヤギ肉などお酒のおつまみになるような肉料理をよく見かけます。

そのため家で普段食べているような伝統的な家庭料理を提供するお店はあまりありません。また外国料理となると主にホテルなどに併設しているレストランなど少し価格が高めの場所になるため、一般人が日頃普段使いで訪れる場所ではありません。

では、ケニアの外食頻度はどうでしょうか?

「ほぼ毎日」:23.3%が一番多い一方、「2~3か月に1回以下」:20.5%が次に多いことから、頻繁に外食する人とほとんどしない人に分かれています。そして半数以上が週1回以上外食をします。

年代別では、若年層の方が外食の頻度が多い傾向にあり、最も外食する頻度が多いのは20代でした。その中でもほぼ毎日外食する人は24.5%、さらに週1回以上外食となると6割近くになります。


※10代、50代、60代は回答数が少ないため、除いています。

性別調査では、年代よりも大きな差が表れました。「ほぼ毎日」外食をする人が男性の場合は26.7%、「週一回以上」の外食の場合は半数以上にまで増えます。

女性の場合、最も多かったのは「2~3か月に1回以下」で外食をする人は34.5%と比較的にあまり女性は外食をしない傾向があることがわかります。

これは、前に述べたように夜に開業している飲食店が主に居酒屋やバーなどに併設されていることが多いため、女性よりも比較的に男性がよりお酒の場にいる機会が多くなり、結果的に外食をする機会も増えるようです。

タンザニアでは、「ほぼ毎日」外食するという回答が27.3%と最も多かったですが、ケニア同様、「2~3か月に1回以下」が17.8%と次いで多く、頻繁に外食する人とほとんどしない人に分かれました。

年代別・男女別で見ると、こちらもケニア同様、若年層・男性の外食率が高く、年配の人・女性の外食率が低いという傾向がありました。

しかし、今回行った調査は2022年3月とコロナ禍に行ったため、テレワークなど外食を行わない「自宅での食事」により外食の頻度がコロナ前よりも増加した可能性も考えられます。

ケニア・タンザニアの昼食場所についてはこちらの記事を参照ください。

地元でポピュラーな料理と外食の頻度

次に、ケニア・タンザニアで外食をする方は、実際にどのような料理を食べるのかを調査をしました。

日本では多国籍料理のレストランも多く、外食で様々な国の料理を楽しむことができます。

アフリカでも近年日本食ブームにより和食を取り入れたレストランがいくつかありますが、ケニア・タンザニアの方も外食をする際に、和食や多国籍料理を頻繁に食べるのでしょうか?

ケニア・タンザニア人の味覚:保守的な人が多い

直近3ヶ月で外食した食事について、該当するものすべてを選んでもらいました。

ケニアでは9割が「東アフリカのローカルフード」で、その次に「イギリス料理」(11.7%)、「イタリア料理」(10.2%)となりました。

ケニアには欧米のファーストフード店(ケンタッキーフライドチキン、ドミノピザ、サブウェイ、バーガーキングなど)が進出していますが、意外にも「アメリカ料理」(9.5%)と割合は低く、保守的であることが伺えます。

ちなみに外食に「日本料理」を選んだ人は3.2%で、「その他」(4.2%)の回答例には「アラブ料理」などがあげられました。

タンザニアでも9割りが「東アフリカのローカルフード」を選び、次に「アメリカ料理」(8.9%)、「インド料理」(7.7%)、「イギリス料理」(7.5%)という結果でした。特に多国籍料理については、タンザニアの場合はケニアに比べ、さらに外国料理を食べた割合は低い割合でした。

しかし、タンザニアにはインド系やアラブ系のタンザニア人も多く、チャパティやマンダジはインド由来、ピラウもアラブ由来ですが外国料理ではなくローカルフードとして認識されているためでもあります。

一方、タンザニアにも大手のファーストフードチェーン(サブウェイやケンタッキーフライドチキン、ピザハットなど)がいくつかあります、ローカルフードに比べ多少値段が上がります。そのためタンザニアでも外国料理に対して保守的な人が多いのではないかと考えられます。

ちなみに「日本料理」は2.6%、「その他」(4.4%)の回答例には、その他地域のアフリカ料理などがありました。

また、ケニア・タンザニア人に人気の調味料や冷凍食品、缶詰を食べる頻度についても調査をいたしました。

調査結果についてはこちらからご覧ください。

まとめ

アフリカマーケットリサーチとは?

株式会社ビィ・フォアードが運営するアフリカマーケットリサーチでは、全世界200万人超の顧客リストや100以上の現地エージェントなどのネットワークを活用し、様々なアンケート調査や現地調査を実施しています。

アフリカで市場調査をされたい方、消費者の生の声を聞きたい方、コロナ禍で出張できずにお困りの方などにおすすめのサービスとなっています。ご相談は無料ですので、お気軽にお問合せください。

これまでのアンケート調査結果詳細:こちらからアンケート結果の詳細をご覧頂けます。

その他:過去のリサーチデータはこちらから。


※本記事はビィ・フォアード様から寄稿いただきました。

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