今回は毎年発表されるアフリカで最も評価されているブランドのランキングである「Brand Africa 100: Africa’s Best Brands 2024」についてご紹介したいと思います。
このレポートを基にナイキやコカコーラなどの非アフリカのブランドやアフリカ発のブランドの動向、また日本企業ブランド浸透の現状や課題を読み解いていきたいと思います。
アジア編の前編ではレポート「Brand Africa 100: Africa’s Best Brands 2024」の紹介とアジアの中国・韓国の状況、後編では日本企業の動向と考えられる課題についてご紹介しています。
アフリカのブランド認知ランキングとは?
Brand Africa 100: Africa’s Best Brandsは、毎年発表されるアフリカで最も評価されているブランドのランキングです。
このランキングは、アフリカ全土の消費者の意識調査に基づいており、ブランドの認知度、信頼度、好感度を反映しています。
ランキングの目的と背景
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目的: Brand Africa 100は、アフリカ大陸における最も評価の高いブランドを特定し、消費者のブランド選好や市場動向を明らかにすることを目的としています。このランキングは、アフリカの市場におけるブランドの影響力を測定し、アフリカ発ブランドと非アフリカブランドの比較を提供しています。
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背景: このランキングは、アフリカの消費者市場が急速に成長し、世界中のブランドにとって重要な市場となっている中で発表されています。アフリカは多様な文化と経済環境を持つ広大な市場であり、ブランドの認知と評価は地域ごとに異なる傾向があります。
ランキングの仕組み
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調査方法: ランキングは、アフリカ全土の数万名の消費者を対象に実施されたアンケート調査に基づいています。消費者に対して、彼らが最も評価するブランドを自由に挙げてもらう形式(自由想起)と、事前にリストアップされたブランドに対する評価(誘導想起)の2つの形式で行われます。
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評価基準: ブランドのランキングは、消費者の認知度、信頼性、革新性、そしてブランドの社会的責任など、複数の要素を総合的に評価して決定されます。
アジア発ブランドの全体的な状況
アジア発のブランドは、Brand Africa 100のランキングにおいて21%のシェアを占めており、特に韓国と中国のブランドがアフリカ市場で顕著な影響力を持っています。
アジアブランドの多くは、電子機器、モバイル技術、そしてオンライン小売などの分野での強力なプレゼンスによるものです。
アジアのブランドは、価格競争力と技術革新によってアフリカ市場での地位を確立しており、特に中産階級の消費者層に強い支持を受けていると考えられます。
韓国発のブランド
韓国ブランドはアフリカ市場で高い評価を得ており、特に以下のブランドがランキング上位にランクインしています。
Samsung (3位)
- Samsungは、アフリカ市場において最も成功したアジアブランドの1つです。
- 5年連続でランキング3位を維持しており、特に電子機器と家電製品で広く知られています。
- Samsungは「Built for Africa」イニシアチブを通じて、アフリカ市場向けに特化した製品を開発しており、アフリカの消費者のニーズに応えています。
LG(15位)
- LGもSamsungに次ぐエレクトロニクスブランドとしてアフリカ市場で成功を収めています。
- 特にテレビや家庭用電化製品の分野で強力なプレゼンスを持っており、アフリカの多くの家庭で愛用されています。
Hyundai (95位)
- 自動車メーカーとしてのHyundaiもアフリカ市場で徐々にシェアを拡大しています。
- Hyundaiの車両は、耐久性と経済性を兼ね備えており、アフリカの消費者に人気があります。
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