東洋エンジニアリング株式会社(TOYO)は、アンゴラ共和国の合弁肥料会社Amufert S.A.より、同国初の尿素肥料プラント向けに尿素ライセンスを供与するプロジェクトを受注しました。
本プラントは、アンゴラ北西部のザイレ州ソヨ地区に建設され、世界最大規模となる日産4,000トンの生産能力を持つ計画です。本プロジェクトにより、アンゴラ国内での尿素肥料の完全国産化が実現し、食糧安全保障の強化に貢献します。
また、天然ガス資源の高付加価値化を促進し、貿易収支の改善や雇用創出を通じて、同国の産業多角化にも寄与する見込みです。
世界最大規模の尿素プラント、アンゴラでの国産化を実現
本プラントは、アンゴラ国内で初となる尿素肥料製造施設であり、これまで輸入に依存していた尿素肥料の100%国産化を目指しています。
これにより、アンゴラ国内の農業生産を支えるだけでなく、余剰分を近隣諸国へ輸出することで、域内市場の安定化にも貢献する計画です。加えて、本プラントの建設は、アンゴラ国内での天然ガス資源の付加価値を高め、経済的なメリットを創出することにもつながります。
尿素肥料は、農作物の収量向上に不可欠な成分であり、特に人口増加に伴う食糧増産の必要性が高まる中、その需要は今後も拡大すると予測されています。
本プロジェクトは、アンゴラ国内の農業生産を安定させるだけでなく、近隣諸国との経済的な結びつきを強化し、貿易収支の改善に寄与するものです。さらに、プラント建設に伴う新規雇用の創出や関連産業の発展も期待されています。
TOYOの高度技術が支える効率的な尿素生産
東洋エンジニアリングは、本プロジェクトにおいて、尿素合成技術「ACES21™」および「大粒尿素造粒技術」を提供します。
これらの技術を活用することで、低コストでのプラント建設が可能となり、最適な運転条件のもとで高効率な尿素生産を実現します。特に、ACES21™は省エネルギー・低環境負荷の技術として世界的に評価されており、持続可能なプラント運営に貢献します。
本プロジェクトの設計、調達、建設工事は、中国のWuhuan Engineering Co., Ltd.(ウーハン)が担当します。TOYOとウーハンはこれまでもインドネシアのPT Petrokimia GresikおよびPT Pupuk Sriwidjaja Palembang向けにプロジェクトを遂行しており、今回の受注においても、これまでの協業実績と高度な技術が評価された結果となりました。
TOYOは、これまでに世界60か国以上で100件以上の尿素技術供与およびプラント建設の実績を持ち、アフリカではナイジェリアのIndorama社向けに同じく日産4,000トンの尿素プラントを2016年および2021年に完工させています。
現在も、ナイジェリアで同規模の尿素プラント建設プロジェクトを進めており、今回のアンゴラでのプロジェクトは、アフリカ市場におけるTOYOのさらなるプレゼンス向上につながります。
持続可能な社会の実現に向けたTOYOの取り組み
東洋エンジニアリングは、「エンジニアリングで地球と社会のサステナビリティに貢献する」というミッションのもと、持続可能な社会の実現に向けた技術提供を推進しています。
化学肥料分野で培った技術を活かし、アンモニア・尿素プラントの効率化を図るとともに、環境負荷の低減に貢献する最新技術を導入しています。
また、脱炭素社会の実現に向けて、環境に配慮したエンジニアリングソリューションを提供し、世界各国の産業発展を支援しています。今後も、肥料の需要拡大に対応しながら、地球環境と調和した持続可能なプラント建設を推進していきます。
- 記事提供元:アンゴラにとって初めての肥料プラント向け尿素ライセンス供与プロジェクトを受注|PR TIMES