有限会社徳吉薬局は、2025年4月1日にケニア・ナイロビにクリニックと薬局を併設した医療施設「Kings and Queens Medics」を開設し、オンライン診療を活用した医療サービスの提供を開始しました。
これまで日本の地方都市で医薬品供給の実績を積んできた徳吉薬局が、国際的な舞台で新たな医療モデルの構築に挑みます。
東アフリカのハブ・ケニアに注目した理由とは!
徳吉薬局がケニアを選んだ背景には、同国の持つポテンシャルが大きく関係しています。
ケニアは東アフリカのGDPの40%を占める経済大国であり、「東アフリカのハブ」として注目を集めています。また、アフリカ全体が「地球最後のフロンティア」と呼ばれる中、ケニアは約5,000万人の人口を擁し、今後も成長が見込まれる市場です。
加えて、ケニアではオンライン診療に関する法規制が比較的緩やかであることも、徳吉薬局が進出を決めた理由の一つです。
日本に比べて制度の柔軟性が高く、モバイルマネー「M-PESA」の普及や高いスマートフォン利用率によって、オンライン診療に対する受容性が非常に高い環境が整っています。
さらに、医師の人口比率が低く、専門医の割合も約40%と限られている現状では、都市部と地方での医療格差が深刻です。
特に生活習慣病による死亡率が上昇傾向にある中で、質の高い医療アクセスが求められています。徳吉薬局は、こうした社会課題をビジネスチャンスと捉え、現地での医療サービスの充実を目指しています。
オンライン診療でスティグマに配慮した新医療を提供!
ケニアでの取り組みにおいて、徳吉薬局は「スティグマフリーケア」という新たな医療の形を提唱しています。
これは、人前で話しづらい悩みを抱える患者に対し、プライバシーを守りながら専門的な治療を提供する医療モデルです。
オンライン診療を導入することで、患者は自宅にいながら医師と対話することができ、精神的なハードルを下げることが可能になります。特に性や精神の悩みなど、他人に知られたくない相談において、匿名性が担保されることは大きな安心材料となります。
また、インターネット環境が整っているケニアでは、この形態の医療が非常に相性の良いものとして機能しています。
徳吉薬局はこの「スティグマフリーケア」を通じて、医療の概念を「治療の場」から「人生を豊かにするパートナー」へと再定義しようとしています。
この理念のもと、医療を通じて人々の生活の質を高め、幸福を広げることを企業のミッションに掲げています。
ケニアの知見を逆輸入するリバースイノベーション
徳吉薬局は、ケニアで得た知見やノウハウを将来的に日本の地域医療へと還元する「リバースイノベーション」に取り組む構想を持っています。
これは、海外で開発・実践した革新的な医療モデルを日本国内に持ち帰り、地域医療の活性化や課題解決に役立てるという考え方です。
日本の地方では、高齢化や医療従事者不足などの問題が深刻化しており、ケニアでのオンライン診療やスティグマフリーケアの実践は、そうした課題解決の糸口になり得ます。
これにより、徳吉薬局は海外での医療事業を単なるビジネス展開とするのではなく、日本の医療にも貢献する循環型のビジネスモデルを築こうとしています。
- 記事提供元:徳吉薬局、ケニア・ナイロビにクリニックと薬局を開設 |PR TIMES