アグリバイオスタートアップのアクプランタ株式会社は、2025年の大阪・関西万博におけるウガンダ共和国のパビリオンで、自社の農業資材「スキーポン」と同社の取り組みが紹介されることになりました。
干ばつ対策として期待が高まるこの技術は、ウガンダにおける実証実験や製品登録を通じて、同国の農業の持続可能性向上に寄与しています。
万博で注目されるアクプランタの展示
アクプランタ株式会社は、2025年4月13日に開幕した大阪・関西万博において、ウガンダ共和国のパビリオン内で展示紹介されることになりました。
展示は2025年6月ごろから始まり、同社の代表的製品である高温・乾燥耐性を高める農業資材「スキーポン」や企業の取り組みについて、パンフレットやポスターを通じて紹介されます。
ウガンダ館は「エンパワーリングゾーン」に位置し、海外パビリオンが集まる「コモンズA」内に設けられており、東ゲートからのアクセスが便利です。
アクプランタのスタッフも交代で毎月現地を訪問し、展示内容の充実に努める予定です。このような国際的な舞台での紹介は、同社の技術が世界の課題に貢献する可能性を示すものです。
ウガンダの研究機関と推し進める干ばつへの取り組み!
アクプランタはウガンダ共和国との連携を通じ、同国での干ばつ対策に取り組んできました。
人口の約7割が農業に従事するウガンダでは、気候変動による干ばつの長期化が深刻な課題となっており、食糧生産に大きな影響を与えています。
2022年11月には、Kaahwa Tophace 駐日ウガンダ大使が日本国内でスキーポンを用いた作物栽培の視察を行い、製品の有効性に関心を示しました。2023年1月にはウガンダ国立農業研究機関(NARO)との間で共同研究の覚書を締結しました。
トマト、トウモロコシ、ブロッコリーを対象に、室内栽培におけるスキーポンの効果を検証する実証実験が進められました。
これらの取り組みは、JICAの「中小企業・SDGsビジネス支援事業」や経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」にも採択されており、販路開拓と製品登録の両面で本格化が進んでいます。
農業分野で大活躍なスキーポンの特徴!
スキーポンは、酢酸の作用を活用して植物の高温・乾燥耐性を高める農業資材です。耐性向上により収量や品質の維持が可能になり、節水にも貢献します。
この技術は、アクプランタの創業者・金鍾明CEOが理化学研究所在籍時に発表した研究成果に基づいており、2017年に学術誌「Nature Plants」に掲載されました。
現在では日本国内外14カ国で実証実験を展開しており、国内ではJAや県の農業試験場、農業法人などと連携しています。
また、複数の受賞歴を有し、第6回アグリテックグランプリ最優秀賞やJAアクセラレーター優秀賞、日本経済新聞社主催のDX関連ピッチイベントでも高く評価されています。アクプランタの気候変動対策技術は、今後も世界各国での活用が期待される分野です。
- 情報提供元:大阪万博「ウガンダ」パビリオンでアクプランタが紹介されます!|PR TIMES