2016年11月16日、モロッコのマラケシュで開かれた気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)の金融サミットにおいて、世界銀行グループとモロッコの政府系ファンドIthmar Capitalは、アフリカ全域を対象とする初めてのグリーン投資ファンド、Green Growth Infrastructure Facility for Africa(GGIFアフリカ)の設立に関する覚書に署名しました。
モロッコ、アフリカのハブを目指す!
アフリカの西部に位置するモロッコ王国は、モハメッド6世国王の統治下で、成長する経済と欧州への近さを武器に、アフリカ経済にとって主要経済・戦略パートナーとなっており、今後、アフリカのハブ拠点になることを目指しています。
今回、世界銀行と共に出資を行ったIthmar Capitalは2011年11月11日、モロッコ王国がさまざまな経済分野で取り組む長期開発計画の一環として、モロッコ政府によって設立されました。銀行や保険、通信、エネルギー農業、社会福祉、住宅など幅広い高付加価値業種への共同投資の組成を行っています。
気候変動に対するアクションとして、GGIFアフリカを設立!
GGIFアフリカは、モロッコのマラケシュで開かれたCOP22の金融サミットにおいて、民間資本ファンドとして設立発表されました。モロッコやアフリカに関心があって、責任あるグリーン投資の機会を求めている民間投資家を勧誘するのを目的としています。またクリーンエネルギー、低炭素交通、水資源の有効活用といった低炭素インフラストラクチャーを支援することで、アフリカ経済を環境保全型に移行させる促進役を務める狙いもあります。
GGIFに出資するのは世界銀行とIthmar Capitalです。世界銀行はファンドの設立や政策立案の専門知識・実績が豊富であり、Ithmar Capitalは共同投資の組成で提携ネットワークと実績を持っています。2社出資による同ファンドは、両社のそれぞれの強みを享受することができます。
グリーンなインフラ投資へ、官民パートナーシップも推進!
GGIFアフリカは官民パートナーシップ(PPP)を推進しており、政府機関と協力しながら実現性のあるプロジェクトの立案に努めます。これによって対象とする国々でPPPが強化されることに繋がっていきます。
世界銀行とIthmar Capitalは官民の幅広い投資家と密接に協力して作業を進め、地域開発銀行や政府系ファンド、グローバルおよび地域の機関投資家などの提携先と共にアフリカ全域でグリーンなインフラ投資への民間資本参加の促進を目指します。
またGGIFアフリカは持続可能な環境インフラへの民間投資の流入を促すと同時に、銀行が融資をためらうようなプロジェクトに対して、プロジェクトの準備と資本構成における革新的なメカニズムなどの手段を活用することでリスクを減らし、プロジェクトの実現性を高める努力も行っていく予定です。
記事提供元:Ithmar Capitalと世銀、アフリカ初のグリーン投資ファンドを設立(共同PRワイヤー)