東アフリカのケニアでは日本のように郵便配達員が各家庭に手紙や小包を配送してくれる便利なサービスはありません。そもそも、地方でははっきりした住所も定められていない状況なので、全国にある郵便局にて私書箱を登録し、そこを配送先に指定するのが一般的です。
そんなケニアにて、携帯電話番号を郵便局にて登録することで、郵便物が届いた際にSMSで知らせてくれる新しいサービスが開始されました。
ITを取り入れた新サービスを次々導入する、ケニア郵便公社
ケニア郵便公社、通称POSTA(Postal Corporation)はケニア国内外の郵便サービスを担う企業で、その歴史は17世紀までさかのぼります。最近では長年行ってきた通常の郵便サービスだけでなく、発展の著しいIT技術を取り入れた事業にも進出し始めています。
例えば、Jumia(ナイジェリア発のオンラインショップ)と提携し、全国の郵便局で購入した商品を受け取れるサービスが昨年始まりました。
そして今回、POSTAはそれに続く新たなサービス、MPOSTを発表し、国内から大きな反響が起こっています。
携帯電話で郵便物を管理する?!郵便局の新サービスM-POSTとは!
M-POSTとは、ケニアの郵便サービスを強化するために導入された仮想住所システムで、携帯電話番号を住所として使用することができます。MPOSTに携帯電話番号を登録しておけば郵便物が配達されたことをSMSで知らせてくれるので、いちいち必要もないのに私書箱を確認する必要もなければ、私書箱をシェアしている人に自分の郵便物を盗られる心配をする必要もなくなります。
また、他地域へ引っ越し、あるいは休暇などで一時的に滞在する場合でも、登録されている郵便番号を更新すれば新しい住所に郵便物を届けてもらうことができます。
これからMPOSTが普及することで、ケニア国内の郵便システムが改善されることが期待されます。
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