プラスチックのリサイクルで収入向上を目指す!〜ガーナで働く青年海外協力隊の活動〜

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早いもので、西アフリカのガーナに来てから約1年が経ってしまいました。
2年間の活動の折り返し地点を迎え、先日首都アクラにて中間報告会が開催されました。

この1年を振り返ると共に、自分の抱える課題を共有することでJICAスタッフや他の隊員からアドバイスをもらえる良い機会となりました。

今回は発表スライドを用いながら、私の1年間の活動について書いてみようと思います。
英語がヘンなところはお許しください。

任地について

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私が活動をしているのは、ガーナの南西部エリアに位置するシャマ郡。

人口8万6千人、セコンディ・タコラディという大きな町に隣り合う、活気のある魅力的な地域です。
海に面しているため、農業だけでなく漁業も盛んです。

Plastic Resource Segregation Project

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私はそんなシャマ郡の郡役所で「シャマ郡の人々の生活向上」をミッションに日々お仕事しています。

今私たちが取り組んでいるのは「Plastic Resource Segregation Project」

まずはリサイクルボックスを郡内の各所に設置します。
そしてそれぞれのコミュニティでプラスチックを集めてもらいます。

郡役所ではコレクターと呼ばれる人を3人ほど雇い、荷台付きバイクで定期的に郡内を巡回、プラスチックを集めてもらいます。

郡役所に保管したプラスチックは、最終的に首都アクラのリサイクル会社に輸送、買い取ってもらうことができます。
得たお金はプロジェクト継続のために使う他、コレクターへの給料を補填、最終的にはコミュニティにも還元し、プラスチックから得た利益を生活向上に役立ててもらいます。

プロジェクトの背景

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何故このプロジェクトを立ち上げるに至ったかを説明します。

上の写真は、全て私と同僚が郡内で撮影したものです。
道にも排水溝にも、茂みの中にも、これでもかというほどゴミが捨てられていて、その約90%はプラスチックゴミです。

回収システムが確立していないため、ゴミは住民自らが空き地で焼却しますが、プラスチックを燃やす行為はダイオキシンが放出されるため、一般的に危険とされています。

ゴミを食べたとみられる家畜の突然死も目撃されています。

同時にこんな課題も浮かび上がってきました。

村に行くと、多くの無職の若者に出会うことができます。
ガーナの現状では、苦労してお金を工面して大学を出ても仕事を見つけることが困難なのです。

また、至るところで「シカ(ファンティ語で『お金』の意)」という単語を聞きます。
郡役所でも村でも、良いアイディアがあっても、実行するための資金がないのが現実です。

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そこでこの3つの問題にアプローチすべく、プラスチックについて調査を始めました。

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アクラではリサイクル会社が稼働し、プラスチックゴミをそのまま使ったバッグやポーチを売っているお店も発見しました。

そこで気が付いたことは、プラスチックは「ゴミ」ではなく「資源」だということ。

プラスチックを活用することでこの3つの問題を解決できるのではないか、と考え同じような問題意識を持っていた同僚とこのプロジェクトを立ち上げました。

次ページ>>金なし!?やる気なし!? 立ちはだかった3つの壁!


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1コメント

  1. リサイクルで得られる収入ですべてが回るようになればいいのですが、そのためにも製造者責任(ここではピュアウォーターの資金援助)もその一つにカウントしなくてはいけないのだなと理解しました。
    プラスチックの分別回収を説いて回る目の前で同僚がポイ捨て…、残念ながら大人はそんなものなのでしょう。それでも子供だけではなく大人にも動機づけをしていかねばならない問題に胸が熱くなります。
    同じような問題に取り組むボツワナからコメントでした。

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