アフリカの水と衛生問題を、国際協力の立場から考えてみた!~第1回:MDGsとアクセス状況~

Taking a break a guess. Dusty day today. Off in the distance one can notice the harmattan dust.

地球は水の惑星。
自分の目では見たことはありませんが、宇宙から地球をみると素敵な青色みたいですね。

でも、人々が生きるうえで必要な水は必ずしてもどこにでもあるものではありません。水はある時もあれば、ない時もあります。ある場所もあれば、ない場所もあるのです。

水は人が生きるうえで不可欠なものです。飲み水としてだけでなく、料理、洗濯、風呂、トイレ、レクリエーション、経済的生産活動などなど、水なしでは人間の生活は成り立たないといっても過言ではありません。

これから3回にわたって、アフリカにおける水、国際協力における水についてお話します。

ミレニアム開発目標における水と衛生

2015年を計画年としたミレニアム開発目標(MDG: Millennium Development Goals)は、7つのゴールがありました。

(1)MDGs7 つのゴール
(出典:UNDP駐日代表事務所

その7つ目の目標であるゴール7とは「人々の生活の向上と地球環境の保全を両立させよう(Ensure environmental sustainability)」というものなのですが、AからDまでの4つのターゲットで構成されていました。

ターゲット7A:持続可能な開発の原則を各国の政策や戦略に反映させ、環境資源の喪失を阻止し、回復を図る。

ターゲット7B:生物多様性の損失を2010年までに減少させ、その後も継続的に減少させ続ける。

ターゲット7C:2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生設備を継続的に利用できない人々の割合を半減させる。

ターゲット7D:2020年までに、最低1億人のスラム居住者の生活を大幅に改善する。

(出典:UNDP駐日代表事務所

7Cが水と衛生に関するMDGsです。

半減のベースデータになるのは、1990年の統計値で安全な水と基礎的な衛生設備を利用できない人の割合です。

アフリカにおける水と衛生施設へのアクセス

安全な水へのアクセス基礎的な衛生設備へのアクセスに関する統計は、世界保健機関(WHO: World Health Organization)と国連児童基金(UNICEF)が取りまとめている合同モニタリングプログラム(JMP: Joint Monitoring Program)で公表されています。

2000年以降に発効されたJMP報告書はこちらから無料でダウンロードできます。

JMPによるとアフリカの安全な水へのアクセスできない割合は、1990年と比較して半減することはできませんでした。要するにMDGsは達成できなかったということです。

全世界的にみてもアフリカの達成度がよくないのは以下の地図でもよくわかります。

(2)???????? 成国(地図)

サブサハラアフリカ以外にも地域的にはターゲット7Cを達成できなかった中央アジアや北アフリカに比べ、サブサハラアフリカの安全な水へのアクセス率は68%と依然として低いのが現状です。

1990年のベースラインより20ポイントも改善しているものの、現時点で68%にしか達していないというのは、まだまだ給水施設への大きな設備投資を必要としているということです。

(A)

下表をみると、サブサハラアフリカの安全な水へのアクセス環境は、1990年の東アジアの状況にやっと追いついたところです。東アジアの給水率の低さは中国やモンゴルによる影響かと思われます。何故か北朝鮮は100%となっているので、、。

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第2回:資金課題と投資事情


cover photo credit: A Break via photopin (license)

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