ユニセフ(国連児童基金)は世界保健機構(WHO)、Progressなどと共同で「 Toward Regional Measles Elimination — Worldwide, 2000–2015」を、2016年11月11日に発表しました。同報告書は、はしかによる死亡数は2000年から2015年の間に79%減少したものの、現在でも毎日400人近くの子どもがはしかによって亡くなっている、と指摘しています。アフリカでは昨年、ナイジェリア、ソマリア、南スーダンで流行が報告されました。

毎年約13万人が死亡!アフリカなどで未だ猛威を振るう!

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ユニセフ、WHO、GAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)および、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、はしか予防接種キャンペーンの大規模な実施や、はしかの定期予防接種普及率の世界的な伸びによって、2000年から2015年の間に推定2,030万人の幼い命が守られました。

一方で、2015年には、約2,000万人の乳児がはしかの予防接種を受けておらず、13万4,000人の子どもがこの疾病が原因で亡くなりました。世界ではしかの予防接種を受けていない乳児の半数、および、はしかが原因で死亡する人の75%が、コンゴ民主共和国、エチオピア、ナイジェリア、インド、インドネシア、パキスタンの6カ国に集中しています。

予防接種キャンペーンの空白により発生!アフリカ各地ではしかが流行!

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はしかはウイルス性の感染症で、感染力がとても高く、接触感染および空気感染により拡大します。世界の幼い子どもたちの主要な死亡要因の一つである一方、安全で効果の高いワクチンを、適切な時期に2回接種することで予防が可能です。

はしかの流行は、定期的な予防接種や大規模な予防接種キャンペーンに空白期間が生じることで引き起こされており、現在も多数の国で発生している深刻な問題です。2015年には、エジプト、エチオピア、ドイツ、キルギスタン、モンゴルで大規模な流行が報告されています。

はしかはまた、すべての子どもに対する予防接種が困難な、紛争下の国や人道危機にある国で流行する傾向があります。昨年は、ナイジェリア、ソマリア、南スーダンで流行が報告されました。

子供は村全体で育てる!格差是正の取り組みを!

WHOが区分する世界6地域のうち4地域におけるはしかの撲滅は、世界的なワクチン行動計画(Global Vaccine Action Plan)の中間点における世界的目標です。「世界はこの目標を達成できていませんが、米州で出来たように、はしかの撲滅の達成は可能です」とアメリカ疾病予防管理センター代表のレベッカ・マーティン医師は述べています。

「アフリカの格言で『子どもは村全体で育てるもの』とあるように、子どもたちをはしかから守るためには同じ地域の村々と世界の村々との協力した取り組みが必要です。はしかを撲滅することは可能ですが、そのためには、全員が与えられた役割を果たす必要があります。

今年の報告書は、WHOが掲げたはしか撲滅に関する2015年までの目標が、達成できなかったことを示しています。その理由はすべての子どもに予防接種を届けられなかったためであり、そこには格差が存在しているのです。これらの格差を埋めることが必要です。

格差を埋めるには、すべての子どもたちに予防接種を届けるために適切な人的・財政的資源を確保・活用し、はしかのあらゆる症例を見つけて対応し、さらなる感染を予防するための決意を確実なものにする必要があります。

これらの努力は次世代のリーダーとなる子どもたちを守ります。そうすることで、すべての国が、感染症が流行した場合にその脅威を食い止める強力なセーフティー・ネットを保持し、確実に世界を脅威から守ることができるのです」とコメントしまいた。


記事提供元:はしかの予防接種が救った命は2,000万人以上、今も毎日400人の子どもが死亡

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