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アフリカ中部に位置するカメルーン共和国の世界遺産であるロベケ国立公園内で生息したゾウの個体数は2002年~2015年にが半減しました。NPO法人ウワパカ国際保全パートナーズの代表理事の岡安直比さんは、2012年からロベケ国立公園の保全に取り組んでいます。

今回は、カメルーンを含む中部アフリカに生息するゾウに迫る脅威とウワパカ国際保全パートナーズがロベケ国立公園内のパトロールなどに使用するランドクルーザーの購入資金のために取り組んでいるクラウドファンディングをご紹介します。

アフリカ中部で略奪行為が始まった!

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写真:絶滅危惧種のマルミミゾウ

アフリカ中部では、GPSや衛星電話などの最新機器を駆使し、国境を越えてゾウの群れを襲う神出鬼没な国際密猟団による密猟によって、ゾウの約8割が死亡しています。

カメルーン共和国では、中北部のブンバ・ジダ国立公園で、2012年には2カ月で500頭以上のゾウの犠牲が出ています。

中央アフリカ共和国でも、2013年春に勃発したクーデターの混乱に乗じて、南部の国境に近いザンガ・サンガ保護地域で、一晩に26頭ものマルミミゾウが密猟され、象牙が切り取られる事件が起きました。

この新しいタイプの密猟団は、カラシニコフ自動小銃など破壊力のある兵器を使って、短時間に群れを皆殺しにして逃亡する、極悪非道なやり口で、地域の人たちが長年共存してきた、自然や野生動物の世界を破壊し尽くそうとしています。

WWF(世界自然保護基金)のアフリカ中部事務所が2017年に発表したレポートでは、カメルーン、コンゴ共和国、中央アフリカ共和国、ガボンの主だった保護区の20%をカバーする地域で、過去8年間にゾウの数が3分の1まで減少したことが明らかになりました。

このような大量虐殺は過去に例がありません。ブンバ・ジダ国立公園での事件では、カメルーン政府は「国際的な略奪行為が始まった」とコメントしています。

ロべケ国立公園に迫る脅威!

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ロベケ国立公園は、コンゴ共和国、中央アフリカ共和国との国境を流れるサンガ川を中心に多国間ランドスケープと呼ばれる生態系を成す、コンゴ盆地でも有数の野生動物の宝庫です。

2012年6月には、自然の豊かさが認められ3カ国にまたがる世界遺産に登録され、国際的にも名が知られはじめています。

しかし、このロべケ国立公園にも脅威が迫っています。レンジャーたちが森に入り、密猟取締パトロールを行っていますが、2016年に発表されたWWFロベケレポートでは、国立公園内のゾウが2002年以降、半減したという結果が出ました。

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写真:ロベケ国立公園のパトロールで発見されたゾウの遺骸

また2014年と2015年には、1年で60本以上(30頭以上の犠牲)の象牙がロベケ国立公園当局により押収されています。

アフリカの大自然に魅せられて!

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写真:働いていたコンゴ共和国のゴリラ孤児院での一コマ(1995年)

アフリカ中部地域の自然保護に取り組むため設立されたのが、NPO法人 UAPACAA(ウワパカ)国際保全パートナーズです。団体名は、アフリカに棲む動物たちの重要な食料源であるウアパカの木にちなんだ命名されています。

代表理事を勤める岡安直比さんは1988年にアフリカと自然保護の世界に足を踏み入れてから30年、野生動物と向き合い続けてきました。

ロベケ国立公園では、2012年からWWFジャパンの国際案件担当として活動を開始し、2018年初めには現場の支援を続けるため、NPO法人UAPACAA国際保全パートナーズの立ち上げ、活動を継続してきました。

ロベケ国立公園では、パトロールの機動力確保のための資機材の維持管理、レンジャーの育成、野生動物のモニタリングの精度向上や地域住民の生計向上など、やるべきことが山積しています。

2018年6月から、アフリカやアジアの野生動物を守る活動を、現地のWWFや国立公園の事務所と協力して開始しています。

クラウドファンディング実施中!

トップ写真

UAPACAA国際保全パートナーズは、現在、ゾウを密猟から守るランドクルーザーの廃車危機を支援するため、クラウドファンディング「野生動物と生きて30年。ゾウを密猟から守る車が廃車の危機に!」を実施しています。

このランドクルーザーは5年前にWWFジャパンが支援し、ロベケ国立公園のパトロール、野生動物の定点観察、ゴリラの人づけサイトなどへのスタッフの送迎に地球約5周分である20万キロ近くを走り続けました。

現在ではエンジンが劣化して、長距離走行に耐えられなくなっています。また悪路を走るため、シャーシにも錆や歪みが出ています。

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クラウドファンディングで支援された資金は、新たなランドクルーザーの購入に使われます。新たなランドクルーザーが導入されることで、密猟取締パトロールや野生動物モニタリングのための定点観測などが可能となります。

募集期間は2019年6月28日(金)23:00までです。野生動物を守るために、ぜびプロジェクトサイトご覧いただき、みなさまの応援をよろしくお願いいたします。

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凡
Africa Quest.com編集長、IC NET TRADING AFRICA LTD CEO。証券会社を経て、青年海外協力隊としてケニアへ渡航。貧困地域に暮らす女性たちへの収入向上支援を行いながら、ケニアに雇用を生むことをビジョンにソーシャルベンチャーを共同設立。2015年9月まで約2年にわたり経営を行う。現在は、ケニアを拠点に農業・食品関連ビジネスの立ち上げ、日本企業のビジネス進出支援、Webメディア運営や講演・セミナー講師などアフリカと日本を繋ぐコーディネーターとして幅広く活動中。