デンカ、エボラ診断キットの国内製造販売承認を申請!アフリカでの正式採用を目指す!

デンカは、北海道大学の高田礼人教授(人獣共通感染症リサーチセンター)と共同開発したエボラウイルス迅速診断キットの国内製造販売承認を4月10日に申請したと発表しました。日本の薬事承認を得ることで、アフリカ諸国の医療システムへの正式採用を目指します。

コンゴ民主、エボラ出血熱終結宣言が先送り

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写真:北キブ州・ブテンボの学校の壁に、エボラ出血熱感染予防のポスターを貼る生徒たち。(2019年3月撮影) © UNICEF_UN0311511_Tremeau

2018年8月に発生以来、コンゴ民主共和国東部の3つの州に広がったエボラ出血熱は、世界で2番目に致死率が高い感染症です。ユニセフの発表によるとこれまでに3,310人が感染し、2,130人の命が奪われました。子どもにおいては、全症例の約30%を占め、以前流行した際の約20%と比較しても、その影響は深刻です。

またコンゴ民主ではエボラ出血熱の終結宣言が出される予定だった4月12日のわずか2日前の10日、同国東部のベニにおいてエボラ出血熱による26歳の男性の死亡が報告され、宣言は先送りとなりました。

デンカ、アフリカへの正式採用を目指す!

デンカが開発したエボラウイルス迅速診断キットは診断結果を約10分で迅速に判定できます。また特別な器具や装置を必要としないことから、医療施設が十分に整っていない地域においても使用することが可能です。

デンカはこれまでコンゴ民主に2017年から複数回にわたりJICAを通じて試作品を無償提供してきました。本診断キットはコンゴ民主の医学生物研究所にて臨床試験が実施され、優れた有用性があることが確認されています。

エボラウイルス感染症の制御には継続的な医療体制の維持整備が必要とされており、デンカは国際的に認められている日本の薬事承認を得ることで、本キットがアフリカ諸国の医療システムへの正式採用に繋がると考えています。さらに、承認後はWHO緊急承認プログラムの承認取得を目指しています。

デンカは経営計画「Denka Value-Up」において、ヘルスケア事業を重点分野のひとつと位置づけています。今後も感染症の予防と早期診断を通じて世界の医療の課題解決に取り組み、人々のQOL向上への貢献を目指していきます。


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