ブルンジに移住して5年!バイオガス技術の普及、少しずつ進んでいます。

ブルンジから明けましておめでとうございます。ドゥサベ友香と申します。

私がブルンジに移住してから5年が経とうとしています。「この国の今と未来のため」という思いで日々いろいろな活動に取り組んでいますが、その中で、「バイオガス技術」の普及も力を入れています。

少しずつ形になってきたところですので、ご紹介したいと思います。

薪の代替として、バイオガスでの調理を普及させたい

ブルンジ国民の圧倒的大多数は、薪または炭を燃焼させることで調理しています。つまり、その分の木が日々切られていることになります。実際、森林面積は国土の約11%のみです(世銀 2016)[1]

一方、国民は伝統的な農業に頼らざるを得ないため、良質な土壌や水源が確保できないことは、命に直結します。

国民の生活のために環境を保全したい。そこから、薪での調理の代替として、バイオガスでの調理を普及させたいと考えるようになりました。

家畜の糞などから排出されるガスを集めて、コンロにつなぐことにより、調理ができるのです。燃焼にあたり、追加で二酸化炭素が発生することがなく、また、肺の疾患を引き起こす有害物質も排出されません。環境の負荷を極限まで抑えることができるエネルギーなのです。

バイオガスによる調理は、多くの途上国で普及が進んでいるものの、ブルンジ国内で稼働している調理用のバイオガスダイジェスター(生成器)はないため、モデルとなるダイジェスターを建設するためにクラウドファンディングを実施し、遂に第一号が完成しました。

建設、そして、バイオガスが生成されるようになりました

当初は、隣国ケニアから技術者を招聘する予定でしたが、新型コロナ感染拡大に伴い断念。ブルンジ国内で技術者をかき集めました。

産業用のバイオガスダイジェスターの建設経験のある年配技術者、80年代に公共事業にてダイジェスターを複数建設した老齢技術者、工科大学院で理論を学んだ若い技術者などで、「ブルンジ バイオガスチーム」を結成。

エネルギー省の再生可能エネルギー局局長の協力も得ながら、オールブルンジで建設に臨みました。

そうして建設が完了し、次に、安定したガス生成に向けて試行錯誤を続けました。糞などの有機物を扱うため、簡単ではないのです。


ダイジェスター 奥からインプット、ドーム、アウトプット

ブルンジでは80年代に公共事業にて、寄宿学校などに複数のダイジェスターが建設された歴史があります。93年から10年以上続いた紛争により、現在でも稼働しているものは全くありませんが、当時の建設に従事した老齢エンジニアの協力を得始めたことにより、大きく前進できました。

彼の助言で、ダイジェスターに投入する糞と水の比率を調整したり、ガス漏れ箇所を修正したり、工夫を凝らした末、ようやくガスが生成されるようになりました。

初めてコンロに火が灯った際は、関係者一同で歓声を上げました。


コンロへの点火

次のプロジェクトにつながりつつあります

上述のように、80年代にはバイオガスダイジェスターが複数建設され、93年に紛争が勃発するまでは稼働していました。

現在の国家開発計画においても、バイオガスを含む再生可能エネルギー開発は重視されており、また、大統領の個人的な関心も大きいことから、80年代のように学校を中心にバイオガスダイジェスターが公共事業にて建設されようとしています。

そこで、「ブルンジ バイオガスチーム」が、今後継続的に活躍できる予定です。

一方、寄宿学校におけるダイジェスターなど大規模のものとは別に、一般家庭用の小規模なものも普及したい思いがあり、また、大統領の個人的関心が大きいということも相まって、大統領の弟をクライアントとして、小規模モデルの建設にも挑戦しています。

こちらも建設は完了し、ガスの安定的な生成を待っているところです。

一般家庭向けの商品として販売するというのも、今後の長期的な目標です。しかしながら、プラスチックタンクなど安価な材料で試作したダイジェスターはガス漏れを防ぐことができず、今のところはセメントやレンガなどで建設する以外の手法がないため、小規模といえども10万円以上の価格帯になってしまいます。

より広い普及のためには、価格を抑えることが重要となってくるため、引き続きトライ&エラーを繰り返して、いいモデルを作れたらいいと思っています。

「バイオガスやろう」と言い出した私

そう意気込むものの、私自身は技術者ではないので、直接的にダイジェスター建設や運転に関われるわけではありません。

私ができることは、「バイオガスやろう」と言い出しっぺになって、クラウドファンディングで必要な資金を集め、こうして経過を報告するだけです。

ただ、「バイオガスは絶対にブルンジの複数課題を解決できる」と信じて言い出しっぺになったことが、建設実現とチーム結成につながり、結果的に国策に沿う事業として確立しそうなので、本当に良かったと思います。

今後も、大規模・小規模双方のダイジェスターの建設を進めつつ、メディアで広報したり、大統領に視察に来てもらったりして、普及に向けてより大きな波を起こせたらいいなと思います。


[1] http://data.worldbank.org/indicator/AG.LND.FRST.ZS?locations=BI

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