世界最貧国の一つ、西アフリカのギニア共和国では、飢餓や貧困が大きな問題となっています。
2013年に外交官としてギニアに赴任した内山寛さんは、世界各国からの支援に関わらず一向に改善しない現地の人々の生活を目の当たりにし、支援ではなくビジネスでギニアの人々の生活を変えていく必要性を実感しました。
内山さんはその後、ギニアで独立し、日本のカーバッテリーを輸入・販売する法人を立ち上げましたが、さらなるギニアの発展に向けて、持続可能な養鶏を始めようとプロジェクトを立ち上げました。
ギニアを元気に!プロジェクトを始めたきっかけ!!
ギニアは最貧国の一つであり、劣悪な環境であることは論を待ちません。
今やネットで調べればいくらでもギニアの状況を知ることができます。
内山さんにとって、そこで何かできないかと考えるのは当然のことであり、可能な限り現地の人に寄り添い、支援をしてきました。
しかし、度重なる支援に限界を感じてしまい、ある時、知人女性への追加支援を渋ったところ、彼女の息子が亡くなってしまったといいます。
現地ではこのような痛ましい事態が3か月に一回ほど起こるといい、自分にできることは何かなかったのかと、内山さんは悔しさに苛まれていました。
そんな中、ギニアでは昨年クーデターが起こりました。
一向に改善しない生活環境に不満を募らせていた国民はクーデター首謀者を歓迎すらしたものの、国際社会はこれを問題視し、特に西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は経済制裁を課しつづけています。
クーデター政権を誕生させた隣国マリのように、周辺諸国から国境を閉鎖される可能性もあり、農産物の多くを輸入に頼るギニアにとって、致命的な事態となっています。
このように、国内食料自給率の低さは社会の脆弱さに直結するのです。
内山さんは、クーデターの勃発をきっかけに、ギニアの慢性的な食糧不足や栄養失調を栄養豊富な卵で解決することを決意しました。
卵はスーパーフードと呼ばれるほど栄養価が高くバランスの良い食べ物ですが、現在のギニアの卵価格は日本の約1.8倍であり、所得差を考慮すると非常に高価な食べ物となっています。
また、一人当たりの卵の年間消費量は世界平均で130個の一方、ギニアでは37個となっており、約3.7倍の潜在需要があると考えられます。
養鶏によりギニアの食料不足、栄養失調を改善し、ギニアを元気にできる可能性があるのです。
放し飼い養鶏で飢餓と貧困を解決し、ギニアの自立に貢献!!
本プロジェクトでは、昔ながらの放し飼い養鶏でギニアの自立を促し、飢饉と貧困を解決することに重点を置いています。
放し飼いにすることによる適度な運動と、敷地内の植物や虫を自由に食べられる環境がストレスを減らし、健康な鶏が育つことで抗生物質や薬剤などの食品添加物の利用を減らすことができます。
また外部要因による価格の上昇を可能な限り抑えるため、養鶏場から出た鶏糞を使ってトウ
モロコシを栽培し、それを飼料として利用します。
ほかにも近隣のアブラヤシ農園で出るパーム核の搾りかすを利用したり、その土地に自生しているハーブを活用したりするなど、地域にあった飼料資源の有効な活用方法を構築して飼料の自給度を高める努力をします。
欧米で指示されているアニマルウェルフェアの徹底も図ります。
ギニアではまだアニマルウェルフェアが浸透しておらず、少なくとも首都コナクリの高級スーパーマーケットにはアニマルウェルフェアを考慮した卵は陳列されていません。
本プロジェクトでは鶏がストレスフリーで産んだ卵を販売することによるブランド化で、体力のある経営を目指していきます。
ギニア経済の自立に貢献!プロジェクトの今後!
ギニアの元大統領、アルファ・コンデ氏は2017年に来日した際に、「支援よりも投資をしてほしい」という言葉を残しています。
内山さんは、養鶏という投資を通じてギニアの自立した経済に貢献するため、将来的には現地の賛同者への出資と技術提供を通して、自然養鶏のネットワークを広めていきたいと考えています。
日本人との協働経験を持つギニア人スタッフの参加も予定されており、彼らの地元での養鶏を通して、ネットワークづくりを実現していきます。
また、連携しているNPO法人Guinea Japan Development Associationが運営する孤児院へ定期的に卵を提供したり、国有地の養鶏場予定地を25年間無償で借りる代わりに、地域に井戸や学校を建設することを予定しています。
クラウドファンディングの目的は資金調達だけでなく、プロジェクトに賛同し協力してくれるパートナーを探すことにもあります。
ビジネスだけではどうしようもできないことや緊急的な事象など、ギニアの現状を皆さんに知ってもらい、できる範囲でギニアの社会問題解決に一緒に取り組んでいただくことが、ギニアを取り巻く現状を改善する第一歩となります。
どうぞ、ギニアの自立のため、クラウドファンディングにご協力ください!
クラウドファンディング概要
- 目標金額:80万円
- 期間:2022年12月12日
- クラウドファンディングURL:https://readyfor.jp/projects/105883