グラミー賞歌手のアンジェリーク・キジョー、UNICEF親善大使として母国ベナンを訪問!

ユニセフ(国連児童基金)親善大使で、5度のグラミー賞に輝いたシンガーソングライターのアンジェリーク・キジョーさん。2022年12月に西部アフリカに位置する母国ベナン共和国に帰郷し、サヘル危機から波及した暴力や地域の気候変動の影響を受けている子どもや若者と対面しました。また、それぞれの問題に取り組む活動家や施設を訪問し、その様子を視察しました。

サヘル地域を取り巻く問題とは?

ベナンの隣国である、西部アフリカのブルキナファソ、ナイジェリア連邦共和国、ニジェール共和国での治安の悪化や、気候変動に起因する食料価格の高騰は、ベナン北部で暮らす子どもたちや難民、国内避難民にとって必要な社会サービスへのアクセスに影響を及ぼしています。

サヘル諸国との国境地帯では、多くの学校が一時的に閉鎖され、5歳未満児の栄養不良が増え、一部の保健センターでは運営維持が難しくなっています。

地元の社会福祉当局からは、家庭内暴力、ジェンダーに基づく暴力、子どもに対する暴力の増加が報告されています。


ジェンダーに基づく暴力や、児童婚、妊娠、社会の結束の重要性などを訴える10代の女の子たちとキジョー大使。(ベナン、2022年12月16日撮影) © UNICEF_UN0753565_Folly

人々と交流し話し合った一週間!

グラミー賞シンガーであり、親善大使就任20周年を迎えたアンジェリーク・キジョー大使にとっては、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以来、ユニセフ親善大使として初めての視察となりました。

キジョー大使は1週間の訪問で、最前線で働き、子どもたちとその家族に必要不可欠なサービスを提供している教師、看護師、保健スタッフや社会福祉士たち、そして、それぞれのコミュニティで変革に取り組んでいる子どもや若者たちと会いました。


職業訓練センターで織機の使い方を学ぶ、児童婚から逃れることができた10代の女の子たち。明るい未来を求め、自分で生計が立てられるスキルを学んでいる。(ベナン、2022年12月16日撮影) © UNICEF_UN0753566_Folly

キジョー大使は、児童婚を免れ、職業訓練の機会を得たり、裁縫や料理、溶接、石工などの収入を得る仕事をしたりすることで、地域社会に復帰した女の子たちとも対面しました。

大使はまたタンゲタの栄養センターを訪れ、保健員や母親たちが栄養不良の子どもたちの看病をするために地元の食材を使って栄養のある食事を作っている様子を視察し、ユニセフが提供する「すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)」についての説明を受けました。

ベナンでは、5歳未満児の3人に1人が慢性的な栄養不良に陥っています。

キジョー大使は学校や社会推進センターにも訪れ、ブルキナファソからの難民の子どもや若者と面会しました。

ベナン北部でのユニセフの取組み

ユニセフは、難民を含む子どもたちに関わる新たなニーズに対応するため、ベナン北部、特に国境地帯における活動を強化しています。


ブルキナファソで激化した暴力から逃れてきた7歳 のアバスさん(左)。将来は「整備士になることが夢」と話す。(ベナン、2022年12月15日) © UNICEF_UN0753462_Folly

ユニセフのベナン事務所代表のジャナブー・マホンデ氏は

「アンジェリーク・キジョー大使がベナン北部を訪れ、ユニセフが政府や他のパートナーと共に、地域全体が困難な状況の中で、教育、健康、保護への子どもたちの権利を守るために活動している現場を直接見聞きしてくださることを光栄に思います。

今こそ、すべての子どもたちが必要不可欠なサービスを手の届く価格で安心して継続的に利用できるように、私たち全員がコミュニティとより緊密に連携して、コミュニティのレジリエンスを強化する時なのです」

と述べています。


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