株式会社ファミリーマートは、コーヒーの生産国エチオピアと協力し、2050年問題への対策を強化しています。同時に、コーヒー豆のかすを再利用した脱臭ポットを11月から全国の店舗で展開予定です。持続可能なコーヒー生産と環境配慮への取り組みを推進しています。
エチオピアとの連携で2050年問題に挑む
ファミリーマートは、2024年10月10日に「FAMIMA CAFÉ」のコーヒー生産国であるエチオピアとの持続可能なコーヒー生産に関する取り組みを発表しました。
この取り組みは、スペシャルティコーヒーイベント『SCAJ2024』にて駐日エチオピア大使ダバ・デベレ・フンデ氏を招いて行われました。
ダバ大使は、気候変動が引き起こす2050年問題に触れ、アラビカ種のコーヒー栽培適地が世界的に減少する中、エチオピアでは植樹活動などの政府主導の努力が進められていることを強調しました。しかし、有機栽培を維持することから生産量の増加が困難であるとも述べ、生産者に適正な価格が必要であると訴えました。
エチオピアでの教育支援を通じた社会貢献活動
ファミリーマートは、エチオピアでのコーヒー生産者への支援に加え、地域の教育環境改善にも力を入れています。同社社員が現地を訪問した際、学校のトイレ不足が原因で生徒が学業に支障をきたしているという現状を知り、トイレの設置を開始しました。
さらに、2024年4月から6月の期間に「モカブレンド」や「アイスモカブレンド」の販売収益の一部を、エチオピアの子供たちへの寄付として活用し、トイレ設置や教科書の寄付を行いました。今後も引き続き現地との対話を重ね、必要とされる支援を継続する計画です。
コーヒー豆かすの再利用で環境に貢献
またファミリーマートは、コーヒー抽出後に発生するコーヒー豆のかすを再利用し、環境配慮を進めています。同社は、年間約4,180トンの豆かすを脱臭ポットに加工し、全国の店舗内に設置する取り組みを11月18日から開始します。
このポットは、1個あたり約360グラムの豆かすを充填し、2日ごとに交換することで、年間約1,038トンの豆かすを再利用します。
豆かすには微細な穴が無数に開いており、脱臭効果が高いことが確認されています。今回の取り組みは、ファミリーマートの「ブルーグリーンプロジェクト」の一環として実施され、持続可能な社会を目指す姿勢を表しています。