図書館のない公立小学校を巡回!日本の中古移動図書館車、南アフリカで第二の人生へ!

特定非営利活動法人SAPESI-Japanは、駐日南アフリカ共和国大使館と共催し、「第9回 移動図書館車の出港を祝う会」を2025年3月4日に開催します。

本プロジェクトは、使用を終えた日本の移動図書館車を南アフリカへ寄贈し、図書館のない公立小学校に本を届ける取り組みです。

今回の寄贈は広島県竹原市の「わかたけ3号」を活用し、Komatsu Foundation TrustのCSR資金の支援を受けて実現しました。本活動は2009年から継続されており、これまでに54台の車両が南アフリカへと送られ、現地の子どもたちの識字力向上に貢献しています。

「第9回 移動図書館車の出港を祝う会」開催

SAPESI-Japanは、駐日南アフリカ共和国大使館と協力し、2025年3月4日(火)に南アフリカ共和国大使公邸で「第9回 移動図書館車の出港を祝う会」を開催します。

このイベントは、日本で役目を終えた移動図書館車が南アフリカの教育現場で新たな使命を果たすことを祝う場です。寄贈される移動図書館車は、広島県竹原市で「わかたけ3号」として長年活躍してきた車両であり、Komatsu Foundation TrustのCSR資金支援によって今回の輸送が実現しました。

この式典には、駐日南アフリカ共和国大使館の関係者をはじめ、Komatsu Foundation Trust、広島県竹原市、日本国外務省、商船三井、ソニー、日本外交協会の代表者が参加予定です。彼らの協力のもと、日本から南アフリカへ継続的に移動図書館車が送られており、各関係機関の尽力によって支援活動が維持されています。

また、本イベントでは、SAPESI-Japanの活動概要や移動図書館車の重要性についてのプレゼンテーションが行われる予定です。南アフリカの教育環境改善に寄与するこのプロジェクトの意義が改めて確認され、今後の支援の継続に向けた議論が行われる場ともなります。

移動図書館車の寄贈先と活用方法

寄贈された移動図書館車は、南アフリカ共和国ハウテン州教育省図書部に引き渡されます。ハウテン州は、特にヨハネスブルグ南部において急速な人口流入が続いている地域ですが、図書館のない公立小学校が多く存在します。そのため、本車両は同地域の子どもたちにとって貴重な学習資源となり、識字力や読解力の向上を支援する役割を果たします。

今回寄贈される「わかたけ3号」は、2009年から15年間にわたり広島県竹原市で活躍してきた車両で、地元住民に親しまれていました。南アフリカに送られた後は、現地の教育省が管理し、司書や運転手を配置したうえで公立小学校を巡回し、子どもたちが定期的に本を借りられる環境を提供します。

このプロジェクトは単なる車両の提供にとどまらず、南アフリカの各州教育省と連携しながら、持続可能な運営体制を確立することも目的としています。SAPESI南アフリカが巡回活動の指導・支援を行い、地域の子どもたちが継続して読書の機会を得られるよう取り組んでいます。

継続的な支援と英語図書の寄贈

SAPESI-Japanの活動は、日本国内外の企業や団体の支援によって成り立っています。特に商船三井は2009年の第1回から移動図書館車の海上輸送を継続的に支援し、日本外交協会や地方自治体も、移動図書館車の収集や整備に協力しています。

これにより、日本国内で役目を終えた車両が、新たな使命を担って南アフリカの教育環境改善に貢献する仕組みが構築されています。

また、ソニー株式会社の協力によって、英語圏9か国(オーストラリア、カナダ、香港、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、南アフリカ、アメリカ、イギリス)のグループ会社の有志社員が英語図書を収集。2008年以来、累計約35万冊の英語図書が南アフリカの州教育省に寄贈されており、移動図書館車とともに子どもたちの学習環境を支えています。

このように、SAPESI-Japanの取り組みは多くの関係者の支援によって支えられ、南アフリカの子どもたちの未来を切り拓く役割を果たしています。今後も継続的な支援が求められており、本プロジェクトがさらなる発展を遂げることが期待されています。


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