みなさまこんにちは、今日も元気にナイロビからSJです!
前回自己紹介をさせて頂いてから、次の投稿では何を書こうかとあれこれ思い巡らしていたのですが、、、アフリカで働くってどんな感じ?と思っている皆さんも多いと思うので、まずはお仕事紹介をさせて頂こうと思います!
前回の投稿で触れたとおり、私SJは民間企業、公的機関、NGOと三つの立場でアフリカでの仕事に携わってきました。
ということで、今回から三度に分けて、①NGO、②公的機関、③民間企業それぞれでの仕事について主観的に(←重要!)ご紹介させて頂きます。
まず第一弾の今日は、私の現職であるNGOのお仕事についてです!
そもそもNGOって?
日本ではまだまだ謎に包まれた存在のNGO。
Non Governmental Organizationの略称で、日本語では非政府組織と呼ばれます。
NPO(Non Profit Organization、非営利組織)とほぼ同義で使われることが多いですが、日本国内で活動する団体をNPO、海外で活動する団体をNGOとする立場もあります。
NGOなどの非営利型組織を総称して市民社会セクターと呼びますが、これは、行政、民間企業群と並び立つ存在として、第三セクターとも呼ばれます。
NGO職員はボランティアなの?
ありがちな誤解でよく質問されるのですが、NGO職員は有給の、いわばサラリーマンです!
もちろんボランティアで参加してくださる方もいますが、そうした方々は内部でも「ボランティアさん」と呼ばれ、主に国内事務所での作業やイベント開催時など、活動を具体的な場面でサポートするお仕事をお手伝いしてもらっています。
対して有給職員は、活動の中核を担います。私のような駐在員のほか、本部にも関係機関との調整、資金管理、人事労務、広報などなど色々な仕事があります。
「非営利」とはあくまで団体が営利目的でないという意味で、全ての職員が無給で働いているということではないのです!
NGO駐在員の仕事
NGOと一口に言っても色々な活動を行う団体がありますが、私が所属しているのは、自然災害発生時等の緊急支援、紛争後等の復興支援、生計向上などの開発支援など、幅広い支援事業を展開する国際協力NGOです。
私はケニアに駐在して、難民キャンプでの仮設住宅建設事業の現地責任者を務めていますが、実は難民キャンプにはほとんど行きません!
というのも、実際の建設作業やキャンプ内での諸々の仕事は、専門性を持った現地採用スタッフの面々に任せているからです。
私は現地の言葉ができるわけではないので、キャンプでの日々のやりとりは経験豊富な現地スタッフに任せて、私はナイロビにいる資金拠出団体や日本の団体本部とやりとりしたり、予算管理や人事労務など、事業をスムーズに進めるための環境整備のような仕事をしています。
NGOの活動目的
私たちの究極的な目標は、支援を必要とする状況が解決されること。
たとえば難民キャンプの場合なら、難民が全員自発的に母国へ帰るかどこかに定住するかして、キャンプが必要とされなくなることです。
しかし、こうした恒久的な解決はそう簡単に実現するものではありません。難民の母国の治安改善やインフラ整備、教育や就業の機会創出など、色々な条件が整う必要があるからです。
ですから私たちは、必要とされる限り、私たちの力でできる限りの支援を難民の人々に届けたいと願い、キャンプでの活動を続けています。
つまり私たちの活動目的は、支援を必要とする状況が解決されるその日まで、支援を必要とする人々の苦悩を少しでも軽減するために協力することです。
そんなこんなで今はナイロビで奮闘中のSJです。
NGO職員というと「自己犠牲の精神が強い」とか「無私、無欲だ」とかいうイメージを持たれていることもままありますが、別になんてことない普通の人間です、ということを最後に強調しておきます。ゴシップ記事も読むし酒も飲むし愚痴も吐きます!
そんなSJですが、次回はアフリカでの公的機関のお仕事についてお伝えします。
アフリカのあちこちで撮影した写真を交えてお届けしますので、どうぞお楽しみに~。
SJ
はじめまして。
先日、旅行でケニアに行きました。
旅行で9日間行っただけで意見をするのはおこがましいですがケニアの人々に必要なのは雇用と教育だと感じました。
私は英語もできません(今更英語を猛勉強してます)。
でもケニアの人々の役にたちたいです。
今すぐに、又は将来にでもケニアの人々に役に立つためにすべきことがあったら教えてください。
えのじさん、コメントありがとうございます。返信がとても遅くなってしまって申し訳ありません。
ケニアに行かれ、ケニアの人々の役に立ちたいと思ったということ、素敵なお話をありがとうございます。さっそく英語の勉強も始められたとのこと、素晴らしい行動力ですね!
仰る通り、雇用も教育も、どちらもケニアをはじめとするアフリカ全体が抱える大きな課題だと思います。
他方で、これらは単純に学校を作ればいいとか工場を作って人を雇えばいいという問題でもありません。
援助手法も色々な批判を受けながら変遷してきましたが、現在は外国人が現地へ行って何かを提供するのではなく、現地の人々が自力で生活を向上させて行けるように側面から支援すること、特に投資という形で現地の起業家などを支援することが広く求められているように思います。
ケニアには、ケニアを良くしたいと願って現地で起業した日本人もいますし、現地人の優秀な起業家や活動家もいます。まずは、このような主体によって既に行われている活動について知り、自分がそれに参加したいか、或いはどういった別の形でケニアの役に立ちたいか等、具体的にアイデアを膨らませるのが良いのではないかと思います。
Africa Questでも告知しているビジネスセミナー等に足を運んでみれば、実際にケニアで活動している日本人の方とも知り合えますし、何かヒントが得られるのではないでしょうか。えのじさんにしかできない活動がきっと見えてきます。
ケニアの人々の役に立ちたいというお気持ちを大事に、今後活躍されることを楽しみにしています。
こんにちは。私は将来アフリカの子供達にスポーツを教える仕事に就きたいと思っているのですが、こういった仕事はNGOに含まれているのでしょうか。また、アフリカで暮らしていくのはとても大変なことなのでしょうか。詳しく知りたいです。できれば早めの返事をよろしくお願いします。
こんにちは、コメントありがとうございます。
アフリカで子供達にスポーツを教える活動を行っている団体は、日本人が運営しているだけでもいくつかあると思いますよ。組織の形はNGOだったり企業だったり色々あると思います。企業だと、サッカーの本田圭佑さんの会社のウガンダでの活動は有名ですね。
アフリカでの暮らしについては、インフラが整っていない田舎での生活は不便も多く大変だと感じる人も多いと思いますが、首都など大都市での生活はかなり快適ですよ。ただ大都市は治安が悪い傾向が強いですし、首都でも停電や断水もあるので、日本と同じように過ごすことはできないですが、慣れてしまえば特に苦にはならないですし、逆に日本にない刺激もあります。今はアフリカで暮らす日本人も多いので、そこからつながりもできやすいです。意外かもしれませんが、東アフリカの高地(ナイロビ、キガリ、アディスアベバなど)などは日本よりずっと過ごしやすい気候なので、個人的にはむしろ暮らしやすい気もします。
東京ならNGOのアフリカ駐在員の報告会などのイベントもあるので、聞きに行ってみるといいかもしれません。日本の若い人向けのスタディツアーを企画している現地在住の日本人などもいるので、そういった安心できる機会を利用して実際にアフリカに行ってみるのもいいと思いますよ。警戒心は必要ですが、日本でイメージするよりずっと気軽に行けるところです。