ナイロビ住宅事情3:水と電気のバックアップは必須!
繰り返しますがナイロビは東アフリカ一の大都市。大きなショッピングモールがあちこちにあり、洒落たカフェやレストランがあり、乗馬クラブやポロクラブがあり、青や紫色の光沢のあるスーツ(←実話)をさらりと着こなすオシャレな人々が行きかう大都会・・。
なのですが、インフラにはまだまだ課題が多いのが現状。
地域によりますが、水道を通しての行政からの水の供給は週に2,3日しかないとか、雨が降ると変圧器の故障を恐れて電気の供給を止めるとか、笑い話のような死活問題がふつうに起こります。
そんなわけで、断水や停電に備えて、住居に水と電気のバックアップを確保しておくことは必須です。
一定の規模のマンションだと、敷地内に井戸があって、行政から水が来ない時も井戸からくみ上げた水が使えるようになっています。井戸がないマンションでも、大きな貯水タンクが備え付けてあって、断水したら給水車に来てもらって水を買ったりしてしのぎます。
電気に関しては、たいていはマンション全体に電気を供給できる巨大な発電機や部屋ごとの蓄電装置があって、停電をやりすごせるようになっています。
マンションでなくて邸宅の場合だと、各自適当なサイズの発電機と貯水タンクを持っていることが多いみたいですね。
そんなわけで、「発電機はありますか?」と「井戸(貯水タンク)はありますか?」の二つは、私が家探しの時に必ず聞くことリストのツートップです。
余談:住宅事情に垣間見る社会問題
4月の終わりに、ナイロビの6階建て住宅ビルが豪雨で崩壊した事故があったのをご存知でしょうか?
日本でも大きく報道されたこの事故では、30名以上の方が命を落としました。
報道によると、崩壊したビルは築わずか2年であったということです。
この事故とは比較になりませんが、「新築のマンションに入居したらバルコニーが丸ごと落ちた」というようなぞっとする笑い話も聞きます。
設計に問題があるのか施工に問題があるのか或いはその両方なのか、とにかくケニアではまだまだ建築の信頼性が低いのだということを痛感します。
また、先週内覧に訪れた某物件で、「このあたりには政府の要人や前大統領の娘さんも住んでいるから、行政から水が来なくなることはまずないし、電気が止まってもすぐ復旧するよ」と聞かされました。
アフリカの政治問題の議論ではよくNeo-patrimonialismという概念が出てくるのですが、これは例えば、政治家が選出地区での支持固めのためにその地区の社会サービス拡充に注力するという、一般的な基準に沿えば腐敗の一種です。
「政府要人や有力者が住んでいる地域だから社会サービスが優遇されている」というのは、このNeo-patrimonialism以上に直接的な、有力者による有力者自身への利益誘導であって、とんでもない腐敗だなあ、と呆れつつ、堂々とそういうことがまかり通ることにある意味関心ました。
そんなケニアから今週もお届けしましたが、来週は出張で隣国エチオピアにいる予定です。
長く滞在するのは修論調査以来3年ぶりなのでとても楽しみです♪
常宿の受付のかわいいあの子は、まだいるかな。。。
それでは、今日もお付き合い頂きありがとうございました。
また次回お会いしましょう!
SJ
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