お掃除がとっても大切
ガーナの朝は、箒の「シャッシャッ」という音で始まる。
毎朝家の中から外までくまなく綺麗に箒をかける。
ガーナの人々はとっても綺麗好きだ。
特にうちのお父さんはずば抜けていると思う。
仕事が忙しくたまにしか帰ってこれないのにも関わらず、一息つく前に掃除を始める。
私もそれなりに掃除はする方だと思っていたが、ガーナではできない方に分類されてしまうだろう。
ということで共用部分であるキッチンは特に気を付けて、ご飯を作り終わったら毎回綺麗にするようにしているし、休みの日は家の周りを念入りに掃いたりしている。
ガーナで暮らす上ではとても大切なことであると思う。
あなたのものはみんなのもの
これはよくある話ではあるが、ものがどんどんなくなる。
自分の部屋には入らないでもらっているので、中のものやお金は大丈夫だが、問題は共用部分のキッチンである。
先日は旅行から帰ってくると、買っておいたミロの大きな缶が半分くらいまで空になっていたし、砂糖もほぼ空になっていた。
そのくらい目くじらを立てることでもないのかもしれないが、いざ使いたい時に空っぽになっているとイライラしてしまうことも少なくない。
ついつい、「使ってもいいけど一言許可をとってね」なんて大人げなく子どもたちに言ってしまう。
料理をしていると、家や近所の子どもが寄ってきて、「これちょーだい」「あれちょーだい」を連呼するのも正直疲れる。休日などは多めに作って一緒に食べたりはするのも楽しいが、仕事終わりで疲れている時などは、材料もそんなに買ってきていないし、できれば一人分をささっと作ってゆっくり静かに食べたい。「お腹空いたー」と言われる度に、みんな忙しいのは分かるけど、仕事や用事で外に出て遅くなる時は親として子どものご飯の準備をしておくとか、お金を渡しておくべきじゃないのか、私は母親じゃないのになんでこんなに面倒をみなくてはいけないんだ、なんてこれまた大人げなく思ってしまったりした。
そんなこんなで、モヤモヤしている時にホストマザーに声をかけられた。
「私たちもオブロニ(白人)と生活するのが初めてだから、よく分からないことが多かった。実はあなたのことを観察していたのよ。あなたがどんなことが嫌なのか分かったら、うちの子どもたちにそれはやらないように話したりもしていた。もしかしたらうちの子どもたちが、将来日本に行く機会を得られるかもしれない。その時にあなたから学んだことを実行して欲しいと思っているの。」
確かにうちの子どもたちは最近頻繁に、
「Is it for you?(Is it yours?が正しいとは思うのだが、何故かガーナではこう聞かれることが多い)」つまり「これはあなたの?」
と確認するようになった。
10歳にも満たない子どもに気を付かれていたことに気が付き、とても心を揺さぶられた。
自分のことしか見えていなかったことが、とっても恥ずかしかった。
続けてお母さんは言う。
「ガーナでは何でもシェアし合うのが文化なの。砂糖がなくなったら持っている人が使わせてあげる。その代わり次回はもらった人が買ってくる。そうやって助け合うのよ。ご飯を作っている時に近くに近所の子どもがいたら、その子の分まで作ってあげる。それが普通なの。だから、急に用事が入っても母親は子どものご飯の心配をせず、出かけられるんだ。」
ガーナでは砂糖やミロだけでなく、子どもも「あなたのものはみんなのもの」なんだと気が付いた瞬間だった。
はじめまして!
日本でガーナ人とお付き合いをしています。
色々読ませていただいて勉強になります。
昔からアフリカに興味があり、アフリカの方々のライフスタイル、性格にも魅力を感じていたくらいです。
彼にも言うのですが、いつかガーナを訪れてみたいです!
よろしければ、お時間あるときにお返事ください(^^)