販売開始!ブリケット販売のターゲット層は?
売れそうな品が出来てきたので、次は販売。
ブリケットはマラウイでは新しい商品。
まずは市場開拓を行っていく必要があります。
最初は物流網が脆弱な理由から、もともとは任地コタコタでの地産地消のみを目指していました。
・・・が、 首都でも販売を進めて行くことにしました。
ブリケットの販売ターゲットは、【中所得~高所得層】
以下、2か所の市場です。
- 地域(コタコタ)にいる中所得・高所得層
- 首都(リロングウェ)にいる高所得層・外国人
この市場を選んだ理由は、ブリケットの宣伝文句は「環境を守ること」だから。
その日暮らしをする低所得層より、
環境保全に関心がある都会の高所得者、外国人は有望な顧客になる可能性があります。
高所得者層・外国人は首都リロングウェに多いということで、物流網が課題ですが首都の市場も視野に入れていくことにしました。
地方で誰に売るのか?
今回の記事では、①地域(コタコタ)にいる中所得・高所得者向けの販売をどう行うかについてまとめました~!
地域(コタコタ)での販売。
私の住んでいるコタコタは、マラウイの28つあるdistrictのひとつ。(日本で言えば県みたいなもの。)
約3.5万人(2008年)の人口がいる中規模な県の中心(県庁所在地)に住んでいます。
この町の中心で売ることにしました。
一点注意しなきゃいけないのが、
村に多くいる低所得者層はブリケットの顧客ターゲットにならない可能性が高いということ。
マラウイでは燃料として如何が主に使われていますが、低所得者層の人は、炭ではなく、近くの森で集めた薪を使っています。
近くの森で拾った薪はもちろん無料。
または炭より格安で、道端で売られています。
なので、この低所得者層は無料の薪から、有料のブリケットに燃料を変える可能性は低いと考えられます。
しかも元々、国際貧困ライン(1日1.90ドル未満)以下暮らしている彼らは、食事や医療・教育など、
ベーシックニーズを満たす事ができていない層。 彼らが環境に興味があっても、お金を払ってまで環境を守ろうとするかは分かりません。
ちなみに、2017年現在マラウイの人口の約50%が国際貧困ライン以下で暮らしていると言われています。
※国際貧困ラインとは…
世界銀行が定めた貧困層の割合を把握するために使用される指標。
2015年10月以降、2011年の購買力平価(PPP)に基づき、国際貧困ラインを1日1.90ドルと設定されている。(2015年10月以前は、1日1.25ドル)世界の貧困率および貧困層の数
貧困率 1990年:37.1% 2012年:12.7%
貧困層の数 1990年:19億5800万人 2012年:8億9600万人
(*2011年の購買力平価に基づき、国際貧困ラインを1日1.90ドルで計算)ご参考: 世界銀行-世界の貧困に関するデータ
以上の理由から、ブリケットの販売は、ブリケットを生産している貧しい村でするのではなく、
まずは中所得・高所得者層がいるコタコタ県の中心にすることにしました。
ブリケットを作っているのは、村から40kmくらい離れた農村。
コタコタ県の中心で売るには、農村からコタコタの中心街にブリケットを運ばなきゃならないので物流コストがかかります。
この課題は大きいですが、農村で売れる見込みはほとんどないと感じるので、どうにかしたいと思っています。