安全に楽しく海外で過ごすために!~モザンビークで実践している防犯意識と対策とは~

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Bom dia!(ボンディーア!)おはようございます!青年海外協力隊モザンビーク派遣の山室達紀です。

今月のテーマが「海外で住む・働くことへの責任」ということで、身に覚えもあり書かせていただきます。

私たち青年海外協力隊は、それぞれの国に派遣される前にたくさんの研修を受けます。語学訓練が中心なのですが、それ以外にも発展途上国で生きていくためにさまざまな内容の講座を受けます。その中に、安全のための講座もあります。テロなどもあったりして世界的に物騒な感じがしますが、今回は海外で役立つかもしれない安全対策について書きたいと思います。

いくつか書きますが、大前提としてあげられるもの。それは

自分の身は自分で守る

ということです。自己責任ですね。特に発展途上国に関していえば、日本での常識は通じません。事故も犯罪も、常に意識していないと何がおこるかわかりません。


交通編

日本には、たくさんの交通手段がありますね。自転車、バイク、自動車、電車、バス、飛行機、船、等等、、、

それは海外でも同じですが、海外に来てわかることは日本の交通技術ってすげーなってことです。公共交通機関の時間の正確さたるや、、、1分時間に間に合わなかっただけで車掌からお詫びのアナウンスが流れるというのはよく話題に上がります。車なんかもいろいろな工夫がされているうえに、車検などの整備もかなり徹底しています。

モザンビークにもたくさんの車があります。そして驚いたことに、ほとんどすべて日本製の中古車です。

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こんな感じで普通に走っています。日本語をみるとちょっとホッとするし、うれしくなります。

TOYOTA、SUZUKI、HINOなどが普通に通じます。ですが、実際に車に乗ってみると、スピードメーターが基本動いていません。窓が割れていることなんてザラにあります。元は日本製ですが、整備状況において日本と天と地ほどの差があります。

また、モザンビークの一般的な移動手段の一つに「シャパ」という乗り合いバスがあります(上の写真のやつがシャパです)。市内を移動するのであれば一回7MT(日本円で約20円)で乗る事ができ、数も多く出ているので便利っちゃ便利です。しかし、このシャパ、ハイエースを改造してあるものなのですが、車の中にギュウギュウ詰めになって乗ります。普通1列3人のところを4人でのり、席が埋まっても空いてる空間にねじ込んで移動します。普通のハイエースに多いときは20人近くも乗っていたりします。普通に危ないです。

そしてたくさんの車がある中、車線がきれいに分かれているわけでもありません。反対車線に飛び出して普通に追い越していこうとしたりします。日本ではありえない近さで車が動いています。見ているだけで怖いです。

危ないから乗らなきゃいい、というわけにもいきませんので、なるべく安全に乗るための対策を挙げます

・なるべく真ん中に乗る

端や前後だと万が一事故にあったときに危険ということで、なるべく安全な場所を自分で確保することが大切です。なかなか難しいですが、、、

・危ないと感じた乗り物には乗らない

外見でわかる確認できるものがあります。たとえば車のタイヤを見てみると、タイヤを留めるネジがいくつかないまま走っているものもあるそうです。ほかにも、屋根の上に大量の荷物を乗っけている車も注意。重心が高くなり、カーブの際に転倒しやすくなってしまうのだそうです。時間に余裕を持って移動し、危ないと感じたら次の乗り物を待つ位の気持ちでいきましょう。私はなるべく乗り物には乗らず、歩けるときは健康のためにも歩いています。ただし、国によっては道を歩くのさえ危ないというところもあるので、その国の情報によってしっかり対策が必要ですね。

日本のように交通整備がしっかりしていない分、信号や横断歩道もろくになく、「右を見て、左を見て、もう一度右をみて、手を挙げて渡しましょう」なんていってる場合ではありません。車は歩行者なんかお構いなしで進んでいくので、車が通ってない隙を見てダッシュで横断していくしかありません。元教師としてはちょっと言いにくいですが、それが当たり前になっています。


犯罪編

途上国は、やはりスリや泥棒などの犯罪は多いです。モザンビークにきて最初に驚いたことは、家や建物の防犯の意識。ほぼすべての家のドアや窓には鉄格子がはめられています。

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私の家です。入口と窓にはすべて鉄格子があります。

南京錠も2つ3つは当たり前にあり、持ち歩く鍵の数が半端なく多いです。

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リビングから家の外に出るために必要な鍵です。これ以外にもまだあります。

アフリカにおいて、私たち日本人は現地の人たちと肌の色などの特徴が大きく違いますからどうしたって目立ちます。

そんなどうしたって目立ってしまう私たち日本人ですが、それでも必要以上に目立たないことと、警戒していますよということを周りに伝えることが大切です。こんな対策が挙げられます。

・金を持っているとおもわれるような行為・恰好はしない

人前でお金を出すような行為を極力避けることが大切ですね。財布や携帯などをポッケに入れておくとポッケの裾から見えてしまうこともあるのでカバンなどにしまうといいです。

・お金は必要最低限しか持ち歩かない

必要以上に持ってれば何かあった時にダメージがでかいです。

・たまに後ろを振り返る(振りをする)

本当に見なくても「周りを気にしていますよー」と周りにアピールが伝わるだけで違うそうです。長い直線を歩いている途中や、曲がり角を曲がってすぐなどポイントポイントでやると効果的!?

・人通りの少ないところや暗いときの移動は避ける

これに関してはいわずもがな。

・パスポートはほかの貴重品と一緒にしない

海外でパスポートなくすと非常に面倒ですので、命の次に大事くらいに考えておくことが大切。

・近所とのつながりを作る

これは海外に住んでいる人のみ対象になりますね。近所同士顔見知り、仲良しになることができれば、なにかあった時に助けてくれるかもしれません。特に近所に普段見かけない怪しい人がいた時に教えてくれるかもしれません。


とまあ、一通り挙げてみました。意識すること・できることはほかにもあると思います。そして、これらのことを守っているから安心・安全というわけではないでしょう。

それでも、万が一被害にあってしまったとき、JICAから教わった方法は

逆らわない

というものでした。無抵抗主義です。これが最善かどうかはともかくとして、命より大切なものはないですからね。ちなみに、相手の言っていることがわからなかったり、パニックになってしまったりして、何も行動することができなかったときも、消極的な反抗ととられてしまう可能性があるので注意が必要です。難しいですね。ですのでなるべく被害にあわず、海外で過ごせるように、できる対策はしておく必要がありますね。

たくさん書いておいてなんですが、実は私、モザンビークに来て約1ヶ月、すでに犯罪の被害にあっています。しかも日中、人通りのある場所で2人でいたにもかかわらず、複数に取り囲まれかばんを取られました。携帯や財布を取られほんとにショックでしたが、怪我がなかったことで現在は何の問題もなく生活しています。たら、ればをあげればキリがないですが、まずは自分の身を自分で守るために、常に意識をもって生活していかなくてはいけないですね。

日本にいるから安心というわけではないですが、日本は警備の点でものすごく守られていると今感じています。こちらは防犯カメラなんて基本ないです。警察もちゃんと仕事しない不良警官が多いらしく、袖の下を平気で要求してくるそうです。(もちろん全員が沿うというわけではないです。私が犯罪にあった際に対応してくれた警察の方々は非常に優しく、丁寧に対応してくれました。)

今回書いたことが正しいかどうかといわれれば、絶対というわけではないと思います。その国によって状況は違いますし、全部を常に意識していたら周りが信じられなくなってしまうかもしれません。

ただ、「自分の身は自分で守る」という意識はどこにいようが持っていないといけないなと感じます。自分ができる対策を選択し、その範囲の中で楽しく海外生活できればいいのかなと。

ちょっと今回はネガティブな感じになってしまいました。もちろん海外生活は楽しいこともたくさんありますので、そんな魅力も伝えていけるように頑張ります(^^)

山室達紀


 

原文元:安全に楽しく海外で過ごすために~海外での防犯意識と対策~ | W.W.J.world – http://wwj.world/

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