ケニアの首都ナイロビのキレレシュワ地区にある「ロボットカフェ」は、ケニア初のロボットを活用したレストランとしてケニアの人たちだけでなく、アフリカ中から注目を集めています。
オープンから2ヶ月が経過し、ロボットと人間が協力してサービスを提供するこのレストランは、ナイロビのレストラン業界における次世代のサービス形態として革新を象徴する存在となっています。
ナイロビ初!?ロボットカフェとは?
「ロボットカフェ」は、ナイロビのキレレシュワ地区にあるレストランで、ケニアで初めてロボットを積極的に活用した店舗になります。
店内には、Nadia、R24、Claireと名付けられた3台のロボットが配備され、彼らは部屋の各コーナーやキッチンカウンターにスタンバイしています。これらのロボットは、料理の運搬やテーブルの間を移動する役割を担っています。
特に注目すべきは、これらのロボットが単なる機械以上の存在として、顧客とのインタラクションを持ち、注文やサービスを効率的に行う点です。
Nadiaを例に挙げると、彼女は白いボディの女性型ロボットで、料理を乗せるための二つのトレイを装備しています。彼女は指示があると、スムーズにテーブルまで料理を運び、終わったら元の位置に戻ります。
ロボットが活躍している一方で、実際にはまだ人間が必要な場面も多く、両者が共存しながらレストラン運営が行われています。
メニューはドリンク、料理(朝食、パスタなど)、デザートなどが1,000KES〜3,000KES程度で提供されています。
どの様に機能しているのか
ロボットカフェの運営は、最新の技術を駆使したシステムによって支えられています。
まず、各テーブルにはQRコードが設置されており、顧客はそれをスマートフォンでスキャンすることでメニューを閲覧し、オンラインで注文を行うことができます。
注文が完了すると、キッチンで調理された料理が準備され、ベルが鳴ってウェイターが料理をロボットのトレイに載せます。その後、ロボットが自動的にテーブルまで料理を運びます。
これらのロボットは、レストランの指令センターから制御されており、ラップトップやスマートフォン、コンピューターを通じて操作されています。ロボットが動いているのをみながら、奥で店員がガッツリこちらを見ながら指示しています。
カフェのマネージャーであるジョン・カリウキ氏によると、ロボットは飛行機のオートパイロットのようなAIDASシステムを使用しており、あらかじめ設定されたルートに従って移動し、レストラン内の各テーブルの位置を正確に把握しています。
しかしながら、現時点ではロボットにすべての役割を担わせることはまだ困難であり、特に飲み物のサーブや不安定な地形での運搬には人間のウェイターが必要なのが現状です。
苦労や今後の展望とは!?
ロボットカフェの運営は順調に進んでいますが、いくつかの課題にも直面しています。
例えば、オープンから最初の週に、ロボットの一つの充電器が故障し、ナイロビでは代替品が手に入らなかったため、ナイジェリアからヘリコプターで交換部品を運ばざるを得ませんでした、とマネージャーであるジョン・カリウキ氏は地元紙のBusiness Dailyのインタビューで答えています。
またロボットの輸入コストが高額であることも、今後の運営において大きな課題となっています。このため、カリウキ氏は将来的にはケニア国内でロボットを製造することが望ましいと考えています。
また、ロボットの機能もまだ発展途上であり、注文を正確に取るためのプログラムは現在も改良中とのことです。ロボットが人間のウェイターと同等のサービスを提供できるようになるには、さらに技術の進歩が必要だそうです。
最後に
ロボットと人間が協力して運営されるロボットカフェは、ケニアのレストラン業界における新しい可能性を示しています。
しかし上記に示した技術的な面の課題もあり、実際にはロボットが人間に代わってウェイターの役割を果たせる段階にはあくまで、人間と協業で仕事を行う一種のエンタメ要素の要素が強い側面があります。
ただ料理も約1,000円〜3,000円の間で提供されており、パスタやドリンク、スイーツなどはオススメです。家族で楽しめるのは間違いないと思います。
ロボットが故障して修理されるのに時間がかかる可能性もありますので、気になる方はぜひお早めにチェックしておいてください。
ロボットカフェ情報
- レストラン名:Robot Cafe
- 場所:Lana Plaza, Oloitoktok Rd, Nairobi, Kenay(Google Map)