資本主義にのらないという、ロックな響きですが・・・
要は「働いた分お金をもらう」という労働感覚がない。
労働感覚があった上で「俺は資本主義の土俵にはのらないぜ!」と言ったらロックですが
そもそも労働感覚がないとなると話は別です。
ついでに言うとお金とってやる!という気持ちもほぼない。
「金がないからお前にいま払えない」みたいな適当なビジネスというレベルの話ではありません。
ボツワナ人の場合、「お金?いらないらない!」とサービスの提供側が言ってしまうんです。
以前、南アフリカの空港で乗り換えた時、いろいろトラブルがあって助けてくれたポーターのような人がいました。
「チップくれよ。俺はお前の役に立っただろ?」と、つらつらと自分の成果を述べてきました。
実際、その通りで役に立ったと思ったので多めのチップ払いました。
ボツワナ赴任前の私なら、 “ボツワナ人ならこれくらいでチップ請求しない、ボツワナ人はなんてい良い人” と
思っただろうけど、今はむしろこの南アのスタッフの方が素晴らしいと感じます。
仕事した→お金もらう を分かっている。
しかも、なぜ自分がお金をもらう必要があるか自分で説明できる!素晴らしい!!
が現在の感覚です。
おそらく同じアフリカでも東アフリカ方面(ケニア、エチオピア)は割と
「商売しよう」という感覚があるらしいと聞くので
ボツワナで受けるこの感覚とはまた別だと思われます。
「ビジネスしたい!」と言う人はいますが、ボツワナはビジネスしたいと言うだけで
政府からお金が出ちゃったりするマジックキングダムなので
この一言きいて「なんだ、やる気あるじゃん」と思ったら大間違いです。
ピースジョブ
そんなボツワナでも“ピースジョブ”という考え方があります。
これが今の所、唯一の救いです。
農村部は仕事そのものが少ない。
でもボツワナはそもそも 公共福祉の充実=公共機関に勤める人間が多い国 です。
公務員は学校やら地方自治体系の公的機関に勤務するので地方にも高給な人は住んでいます。
ピースジョブとはPiece Jpb。
小さな仕事を貧しいひとに分ける、ワークシェアするということで
例えば、収入にゆとりのある人が庭の草刈りなんかを村の仕事がない人に依頼し、相応のお金を払うというものです。
一応、少しでも労働対価の考えはあるらしいという制度です。