ルワンダの小学校衛生クラブから教育について考える

ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です

ルワマガナ郡ムシャセクターにあるルシシロ小学校にて、衛生クラブ(委員会)を指導しています

子どもたちとは約半年に渡って、月に二回ほど顔を合わせてきましたが、6年生は11月頭で卒業です

寂しさを覚えるとともに上級生の頼もしさに胸を打たれました。そんな彼らの姿を通して、ルワンダの教育について考えてみました

発表会の練習にて

今週の金曜日は各クラブが活動報告をする発表会

先週行われたリハーサル後、「本番までにもっとちゃんと準備するよ!」と生徒たちも言ってくれてたので、前日に様子を見に行きました

「明日の発表、何するか決まった?」

「ううん、なにも…」

おいおい大丈夫か!発表明日だぞ!

と言ったところでどうなるわけでもないので、リーダーを指名して話し合いをさせることに

前回のリハーサルで他のクラブの発表を見てどんなことをやればいいかは分かってるはずなので、ぼくは口出しせずに端っこに座って見てることにしました(ルワンダ語で話されたら着いていけないだけですがw)

着々と進む話し合い

話し合い

いつの間にか劇をやることになったみたいで、役が決められ、即興で筋書きと台詞が決まっていきます

すごいなおいw

完全に役に成りきってる子もいれば、全力で感情表現する子も。坂上忍もびっくりです

自分が子どもの頃は「練習だからいいじゃん」とか斜に構えて棒読みしちゃってたと思いますが、そんないけ好かない子どもは一人もいませんでしたね

水を飲む演技も実際にがぶがぶ飲むし、病気になって吐く演技も『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』に出られるんじゃないかと思うほどリアルにやってくれました(オロロロロロロって)。みんな良い子だ

中心になってまとめてくれたのは6年生の子たちだったんですが、11月の頭で今年度は終わり、彼らも卒業してしまいます

もうちょっと色々一緒に出来ると思ってたのに、気づけばあと1ヶ月しかありません

そんなことを今さら自覚して、急に切なくなってしまいました

あー、いなくなっちゃうのか、と

教師という仕事

ぼくの両親も、母方のじいちゃんも、小学校の先生でした

お父さんもお母さんもじいちゃんも、毎回生徒を送り出すたびにこんな気持ちになってたのかなあ

毎日生徒と接してたらきっと憎たらしいとか煩わしいとか思うこともいっぱいあるんだろうけど、子どもの成長を目の当たりにして、その向こうにある可能性の欠片のようなものを感じることが出来るのはすごく素敵な仕事だなあと思いました

残念ながら明日の本番は用事があって見に行くことが出来ませんが、先生に写真を撮ってもらうように頼んでおきました。次に会った時に感想を聞くのが楽しみです

結果は…

ここからは後日談になるんですが、なんとその発表会で衛生クラブが1位を獲ったそうです!

先生から聞いただけで生徒たちにはまだ会えていないので、早く褒めてあげないと。6年生はこれで有終の美を飾って卒業できますね

この学校では学期末に成績優秀な子が表彰されたりするので、良い意味で子どもたちが切磋琢磨してモチベーションを伸ばすような仕組みを作れているように思います

ただ、その反面ルワンダでは成果主義の傾向が強く、ぼくの同僚であるセクターオフィサー(役場職員のようなもの)たちも仕事を楽しむというよりは「仕事だからやっている」という印象を受けることも

衛生クラブではそのように結果や評価を求めるだけでなく、子どもたち自身がやっていて楽しいと思えるような内発的な動機づけを育めるように意識してきたつもりです

彼らがセカンダリースクール(中高)に上がっても、このクラブでやってきたように自主的に問題を見つけて、その解決方法を考えていけるような人に成長してほしいなと願っています

タケダノリヒロ(@NoReHero

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