マラウイの地方都市で村人がビジネスをする難しさ
そんな中、半年マラウイで住ながらビジネス支援について考えた結果、
コタコタ県の村人がスモールビジネスをする上で問題点が見えてきたんですね・・
いくつかあるんですが、代表的なものでいうと3つ。
①チャネル(物流手段)が限られていること
首都リロングウェまで公共交通機関で5時間かかる上に、村人は交通費を払えない。
近くの村にいく交通費500MK(70円)すら簡単に払えないのに、
首都まで行く交通費3000MK(約430円)を定期的に払えるわけありません・・
②お金をもっている層(外国人・裕福マラウイ人)をターゲットに販売できないこと
物が運べないので、遠くの大都市に住む外国人や高所得者層にアクセスできない。
つまりは、コタコタ県内で中所得・低所得層のマラウイ人に売れる商品を考えなきゃいけません。
③投資があまりできないこと
ご存知の通り、村人のほとんどはその日暮らし。
なので、長期的にみて利益がでるような大規模投資ができない。
小さな投資で始められるビジネスを選ぶ必要があります。
より詳しくまとめた記事はこちら!(「アフリカ・マラウイの貧困層の収入を向上させよ!」「・・どうやって?」-9か月悩んだ結果をまとめてみた-)
その結果、コタコタ県で農民のビジネス支援をする上で、以下3つの条件を想定しました。
①コタコタ県内の村人にも需要があるもの
都市にモノを運ぶお金がないので、コタコタ県内で売れるものを探す必要があります。
例えば外国人用のお土産やマラウイ人が普段食べないドライフルーツは、
首都に運べないので見込みがないなという結論になりました。
②初期投資・維持にかかる費用含めて、小規模で済むもの
お金がない農民が持続的に行うためには、あまりコストがかからないビジネスである必要があります。
例えば、美味しいキャロットケーキを売るという案は、農民に教えたら喜んで作ってくれるかもしれませんが、
砂糖や卵、ニンジン、小麦粉などの材料を買うお金が農民にないので、
ビジネスとしてはあまり続かないかもしれません。
(しかも簿記を付けられず、コスト管理できない農民が多いので、もしかしたら赤字になるかもしれません)
③農民にも親しみがあるビジネスで、協力隊が帰ったあとも持続的続くもの
私がマラウイにいられるのはたった2年なので、
帰った後も村人がちゃんと続けたいと思ってくれるビジネスじゃないといけません。
いわば、すでに彼らの文化に染みついているものが現実的、ということ。
私が帰った後に「何も残りませんでした!」じゃ、寂しいですもんね・・(ありえそうですが泣)
その条件から考えていった結果、始めることになったビジネス支援がこちら。
- ブリケット(炭):有機物ゴミからブリケット(炭)を作って、売る支援
- ネリカ米:アフリカとアジアのハイブリット米、ネリカ米を広める支援
- SHEP:農民にマーケティング支援の視点で野菜を育ててもらう(SHEP)支援
- OVOP:地域の特産物を売る一村一品(OVOP)支援
なんだそりゃ?! って思うものもあるでしょう・・そりゃそのはず。
日本とマラウイの市場はかけ離れすぎてるので、日本にないことばかりやってるからです。
次の章で順番にざっくーり説明しますね!