株式会社鳥取再資源化研究所モロッコ現地法人Tottori Resource Recycling Morocco S.A.R.Lでインターンシップをしている、上智大学の則友雄磨です。2か月弱のインターンシップ終了まで残すところ数日となったので、モロッコで活動するベンチャー企業で学んだことについて書きます。

達成できた3つのこと

これまで3回に渡ってインターンシップの取り組みをお届けしてきましたが、2か月弱のインターンを通して達成できた3つのことをご紹介させていただきます。

その1:最大の成果!ポーラスαのプロモーション動画作成

インターン期間の最大の成果は、ポーラスαのプロモーション動画の企画制作を行ったことです。

営業効率の改善を目標に、まずは、社内の情報収集から始めました。営業担当者にヒアリングしたところ、顧客である生産者からは、「ポーラスαをどのように圃場に導入するか」という質問が多いとわかりました。また、製品概要を説明する資料はあるものの、情報量が多く、端的に製品PRを行うツールがないとわかりました。

そこで、上記の課題を解決する目的で、ポーラスαの導入方法を説明する動画及び製品概要を伝える動画を、モロッコの公用語であるアラビア語で制作することを企画しました。

動画制作には、まず全体の構成を決め、撮影を調整し、ナレーションスクリプトの作成、収録、編集を行いました。これらのタスクを実行するには社内のモロッコ人メンバーに仕事をお願いする必要があります。

当初、自分のタスクやスケジュールは管理していましたが、外出なども多く、他メンバーとの足並みが揃わず、時間ばかりが過ぎて行きました。このままではインターン期間中に動画作成が終わらないと思い、社内メンバー全体の予定を把握し、いつまでに誰に何をお願いするか、スケジュールとタスクを決めて、進捗管理をするようにしました。

結果、インターン期間中に目標としていた営業ツールの改善が行えました。特に、モロッコ人で営業担当のIsmailさんは、早めに、進捗状況を確認や、今後の営業スケジュールなどの日程確認を行ってくれました。結果、目標としていた動画を期間内に制作することができました。


制作動画の1つ:ポーラスα – 発泡ガラス製土壌改良材で節水型農業を実現

その2:現地生産者の水に対する状況を知ること

ナツメヤシの周りにくぼみ
ナツメヤシの周りにくぼみ

モロッコ生産者の水利用の現状と、水不足への取り組みについて知ることができました。乾燥地帯であるモロッコでは水が足りていません。サハラ砂漠に近いErrachidia付近のナツメヤシ圃場では、水を有効活用するために、ヤシの木の周囲に円形のくぼみを作り、幹の周囲に水が溜まる工夫がされていました。

また、当社のあるスス・マッサ地方もまた乾燥地のため、農業に必要な水が不足しています。少ない水で農作物を栽培できるよう、点滴灌漑が利用されたり、今後の水確保手段として、海水の淡水化事業の開始も見通されたりしています。加えて、ポーラスαなどの節水商品も導入されていることがわかりました。

その3:農業を実体験し、生産者たちはどのように働いているか知ること

画像②:圃場で穴を掘る様子
圃場で穴を掘る様子

圃場を訪問し農作業を体験しました。体験したことで、現場で実際にはどのように農作業が行われているのかを学べました。

例えば、ポーラスαは灌水量を半減できる製品ですが、実際に、どのように節水しているか、わかりませんでした。実際に圃場で作業したことにより、ポーラスαの導入や灌水のコントロール方法を知ることができました。

インターンを通じて気が付いた課題

一方、インターンを通して自分自身の課題にも気づきました。また2ヶ月弱という短い期間という限られた時間のインターンだったため、心残りもありました。

その1:インプットを活かした良質なアウトプット!

自分が知った情報を会社の利益になるように、アウトプットするということができませんでした。大学では、多くの情報を知るインプットの学習が多かったのに対し、仕事では、価値を生み出すためにその情報を使って、会社の利益に貢献することが重要だと感じました。

例えば、スス・マッサ地方農業開発公団を訪問した際に、今後、海水淡水化事業が始まり、生産者にとって水価格が上昇するという話を伺いました。私は、節水の重要性が増し、ポーラスαの需要が増えることにつながるだろうと漠然と考え、ポーラスαの節水による貢献度が一層大きくなると考えていました。

一方で、上司はそれに加えて、水の価格上昇によって”生産者が”どのような行動をとるのかを、すぐに生産者にヒアリングしていました。今回のケースでは、水価格の上昇はスス・マッサ地方のシトゥーカ地区に限られているため、生産者が生産地を他地域へ変えることも考えられます。また、必要な灌水量が少なく高付加価値の作物に変えることも考えられます。

環境が変化することで、顧客である生産者も変化します。生産者の変化に備え、例えば他地域への営業網を確立することや、他の作物でも実証試験を行うなど、事前に対応策を準備することが出来るということがわかりました。

これまでは、大学でのインプットが中心でしたが、今後はインプットした情報を、どのようにアルバイト先や所属団体の利益に行かせるか意識・実践して、アウトプットする練習をしていくことで、知識や情報を活かす方法を身に付けていきたいと思います。

その2:”自分自身で”生産者から情報を聞き出すことができなかった

”自分自身で”生産者から情報を聞き出すことができませんでした。最初の商談で全く会話が理解できなかったことから始まりましたが、社内でのフィードバックのおかげで、商談の内容自体はわかるようになってきました。

しかし、語学の壁から、”自分自身で”生産者のニーズを聞き出したり、製品の良さを伝えたり、発信することはできませんでした。アフリカで働くには現地の言葉を勉強し、理解する必要性を感じました。

その3:ポーラスα導入から収穫までの一連の流れを見ること

ポーラスαを導入してから収穫までを見ることが出来ず、ポーラスαの効果を実感するまでの一連の流れを経験することができませんでした。

今回のインターン期間では、スイカやメロン、ナツメヤシ、柑橘類への導入を行いました。また、トマトの収穫を視察することはできました。ポーラスαの導入を行ってから、成果がわかるまで、早いものでも約半年はかかります。2か月間のインターンでは、断片的な流れしか確認できませんでした。

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鳥取再資源化研究所
廃ガラスを活用した発泡ガラスの製造、開発、販売を手掛け、水資源や食料など地球規模の課題解決を通じ、次世代に受け継いでいくことを目指している。アフリカではモーリタニア、セネガル、ケニアにて実証試験を実施。現在は、モロッコにて乾燥地での節水型農業の普及に取り組んでいる。